井上先生のコラムに出てくるスプリットについて、メリット等を詳しく教えてください。|植毛 東京 自毛植毛アスク井上クリニック

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訪問インタビュー「先生教えて!」レポートなぜ、自毛植毛『i-SAFE』は損傷なく「ネイプへア」の採取・移植ができるのでしょうか。
<第2回>

井上先生のコラムに出てくるスプリットについて、メリット等を詳しく教えてください

「スプリット」の基本情報

第2回レポート写真1なぜ、自毛植毛『i-SAFE』は損傷なく「ネイプへア」の採取・移植ができるのでしょうか。

そもそもスプリット(split)とは、(縦に)割る、縦に裂く、といった意味の英語です。 この言葉を植毛の技術用語として使う時は、一つの移植毛=株を縦割りにして、2つの株にすることです。 自毛植毛で言うところの移植毛とは、毛穴の奥にあって表面には見えない髪の毛を作り出す工場のような部分を 含めた一式を指し、数え方は1株、2株、もしくは、1グラフト、2グラフトと言います。 (以下、株の名称で進めさせて頂きます。)
一つの毛穴から、つまり株1つあたり、毛は1~4本出ています。それを2つに分割する技術がスプリットということです。
ヒゲや腕の毛など見ていただければ分かると思いますが、体毛の多くが1本毛です。つまり一つの毛穴から毛は1本生えている ということ。ところが、髪の毛の場合、1本毛は少なくて、多くが太い2本毛か3本毛で、4本毛の場合もあります。 ただし、頭の部位にもよりけりで、こめかみや生え際の部分はどちらかというと1本毛が多く、それも、 うぶ毛のような細い毛が多いです。
従って、生え際などに植毛する時は、細い毛1本毛を植えなければなりません。 ただ、誤解しないで欲しいのですが、1本毛にこだわるのではなく、細い毛であることが重要です。 1本毛でも太い毛もありますから。生え際に太い毛が生えていたら見た目も不自然ですよね。

つむじの植毛の問題点とは!?

第2回レポート写真2

一方、つむじに植毛する場合、ここはボリュームを出したい部位なので、細い毛を植えることは効率的ではありません。 患者さんのリクエストの多くは、「地肌を目立たなくする」ことです。そのためつむじの植毛を行う多くの植毛クリニックでは 2本毛、3本毛を植えているようです。ところが、これはけっこう難しい問題があります。2本毛、3本毛を植えると、 その周囲に影響を及ぼし、近くの毛が生えにくくなってしまうからです。
地肌を目立たなくさせたいわけですから、ボリュームのある大きい株を植えたいのですが、2本毛、3本毛だと植える時に それなりに大きな移植孔(ホール)が必要になります。髪が安全に成長するためには、移植孔の周囲にある程度のスペースが 必要ですので、すぐ近くに植えられない。株と株の間を離さなければならない。そうなると、たとえ1株あたりの毛の本数が多い としても移植孔の周りにスペースができてしまうためにかえって明るいところや光が当たると、つむじの辺りが薄く見えてしまう。 つまり、植毛したことで、かえって地肌が見える可能性があるのです。
解決法は、太い1本毛を入れていくことです。生え際には細い毛を植えると言いましたが、 つむじに植える時は太い1本毛を入れていくことが良いと考えます。理由は、2本毛や3本毛ほど大きな移植孔が必要ないため 周囲に及ぼす影響が小さいからです。そのため、密度を上げて移植することができ、ほとんど地肌が目立たなくなります。

太い1本毛が必要な時に力を発揮するスプリット

第2回レポート写真3

では、太い1本毛をどこから採取したらよいでしょうか?
通常、移植毛は、後頭部や耳の後ろあたりから採取しますが、先に述べたように髪の毛は、2本毛や3本毛が多いので、 1本毛を選ぼうにもなかなか見つからない。そこで、スプリットという技術が役に立つのです。
スプリットとは最初に説明した通り、株から毛を半分取る技術です。つまり、数少ない1本毛を探す手間をかけず、 たくさんある2本毛から、太い1本毛を取って、植毛することができるというわけです。また、1本毛を植えることで、 株と株の距離を広くとらずに済むことができるのです。つまり、隙間を小さくなるので地肌が目立たなくなり、 患者さんのリクエストにより応えられるようになるのです。

ただし、このスプリットの技術は誰もができるものではありません。熟練と私どもが開発した器具があって初めてできるものです。 当院オリジナルとも言えるかもしれません。ひとつの塊である株を縦に割るということは、移植毛を壊している、 あるいは切断しているとも言えるかもしれません。普通に考えたら、株を半分取ることなど出来るのかということです。 しかも、株を丸ごと取るだけでも普通は20%程度の割合で傷ついてしまうと言われるなかで、仮に半分取れたとしても、 残りの半分は大丈夫なのかということも気になります。
色々疑問はあるかと思われますが、結論から言えば、スプリットを行うことは可能です。 私の経験から言えば、切断してもほとんどの毛は遜色なく生えてきます。ただし、 毛の流れに完全に刃を沿わせて傷つけずに取り分けなければいけない、 つまり正確な縦割りでなくてはいけません。ただ、2つに分けただけで株の生着率が落ちてはやる意味がありません。
私が行っている『i-SAFE』で移植毛を採取する場合の傷つく割合は1%以下です。通常のやり方とは桁違いに傷つきません。 良い時は0.3%です。この技術があるので、スプリットを行うことができます。しかも、私のやり方は刃を深く入れる必要もなく、 太い1本毛を採取することができるのです。もともとは一つの株ですが、正しく縦割りをすることで株が 二つできるということです。これが、質問にあるスプリットのメリットの1つということです。

スプリットのメリット、デメリットは?

第2回レポート写真1

実はスプリットにはもう一つのメリットがあります。残ったほうの毛も生かされるということです。 ただし、スプリットを行って採取した株は傷ついていなくても、残された方が傷ついてしまうと、 そこで毛嚢炎など起こしてしまうことがあります。だから、中途半端な技術ではやってはいけません。
私の経験から言えば、残された毛は、採取時に頭皮にできた傷の影響を受けて、その後、太くなって生えてくることが多いのです。 不思議なのですが、傷があるところの毛は太い。おそらく傷が治る過程のなかで何かしらの成長因子がそういうことを起こさせて、 頑丈なものにしてしまったのではないかと推測しています。
ただ単に残ったところの傷が目立たなくなるだけではなく、毛自体が太くなって、さらに目立たなくなる。 つまり、傷そのものがとても目立たなくなるため、スプリットは優れた技術であると思っています。
もちろん、スプリットもメリットばかりとは言い切れません。デメリットとしては、慎重な作業が必要なため、 手間がかかることでしょうか。私が植毛で何を重要視しているかというと、きれいに自然に見えることです。 つむじに植毛する場合、隙間を小さく植えられるなら、もちろん太い株(2本毛、3本毛)を植えた方が良いのですが、 結局のところ、説明したようにそれでは隙間ができてしまいます。大事なのは、1本毛を高密度で植えて、 そこに毛が生えて地肌が目立たなくなることです。その際、スプリットという特殊な技術が役に立つのです。 スプリットの意味、役割とメリットがお分かりになったでしょうか。

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