随分根源的な話で、なにを今頃と思われるかもしれませんが、それほど、つむじへの植毛で満足を得ることが難しいと言うことです。もともと、つむじという所、毛流というベクトルで考えると、湧き出し点・発散点であり、ベクトルの重なりがない点であるため、どうしても地肌が見え易い傾向にあります。毛が太く長いだけでなく、毛穴と毛穴の間隔は可能な限り近い方がよい。 ここで、植毛で用いる株のサイズと移植孔とそれらによる周…
最初は患者様から、ご提案頂いた方法です。もちろん当院だけのことですが、ちょっとしたブームとなっています。内容は、目立たない程度はバリカンで刈って、そこから効率良く採取して、それ以外は残った部分全体より、目立つことのない刈らないアンシェーブンで採取しようというものです。アンシェーブン単独は、目立つこともなく、株のクオリティを落とさない、とても優れた方法ではありますが、如何せん、手間がかかりその分多少…
大きく分けると次の2つになります。 1,男性的な生え際 2,女性的な丸いおでこ いずれにせよ、おでこを狭くは、とても慎重に行う必要があります。特にそのデザインと密度です。 デザインでよく見かけるのは、意味もなくギザギザにしたものですが、一直線はおかしいので、自然に見せたいという気持ちはわかります、しかしそういう生え際は本来なく、この時点で変だなと感じてしまいます(マルコと呼んでいる)。 (写真) …
FUEのメリットに一つに、採取株を選択できるというのがあります。通常は仕上がりのボリュームを考えると、大きめのしっかりした毛のグラフトを選ぶことが多いのですが、女性の生え際の最前列の様な場合は、できるだけ産毛に近いものを選びます。単に一本毛というのではなく、襟足近くの軟毛を選ぶのです。ボリュームという点ではコスパは悪く、また生着率は若干低いような気もしますが、許容範囲内ではないかと思います。それよ…
これも時折議論されることがありますが、一言で言えば一長一短がある、ということです。さらにChoi式ニードルも含めて、私自身も、手術毎にどれをどの程度使うか悩むこともあります。現状、80%はスリット、10%Choi式ニードル、10%ホールといったところです。 ホールの利点は、Choi式ニードルでもそうですが、スリットにおける前後の「余分な隙間」がないため、グラフトがぴっちり収まり出血が少なく、高密度…
切るFUSSと切らないFUEを組み合わせるハイブリッドi-SAFEを始めましたが、今日診察致しました患者様から、刈るスタンダードと刈らないアンシェーブンのハイブリッドはどうなのかと、ご質問いただきました。なるほど、自毛で隠せる範囲の刈り上げからとそれを超えるものはアンシェーブンでという考えは、これもまた合理的で効率のいい方法なんだなと思い、今後はこの方法(ハイブリッドアンシェーブンと呼びましょうか…