FUE(Follicular Unit Extraction切らない採取法)で問題となることの一つに、採取時の切断率の高さがある。SS(Strip Surgery切る採取法)では、株の作成を直視下またはマンティス顕微鏡下で行うため、切断率は5%程度に収まっているのに対して、FUEでは見えない毛根を、表面の毛幹の角度等をみて予測し採取するため、その切断率は20%近くにおよぶと言われている。様々な対策…
前回に引き続き、最近の手術の傾向です。アンシェーブンの割合が3割程度になってきました、一時ハイブリッドの方が多かったのですが、最近は単独のアンシェーブンの割合が増えてきたのです。なぜなのかについて分析していませんが、キャンペーン価格とかを続けてきたためかもしれませんし、実際、価格やかかる時間以外での欠点が少ない方法ではあります。以前のクリニックにいた頃よりこの考案した「刈らない」方法の推進者ではあ…
このコラム、一般形成のドクターもみて参考にされているとご質問等のメールをいただくことが何度かありました。そこで植毛従事者における「植毛とは」について述べてみたいと思います。 元々この植毛という手術は、研修医でもやれるほど簡単な手術ではあります。しかしその結果には、施術者により大きな差があるものです。それを左右するものはなんでしょう。経験年数でしょうか、手術数でしょうか、手術法あるいは手先の器用さで…
多くのクリニックで1本毛なるものを得ようとすると、1本毛自体がとても少ない、あるいは取れにくいため多くの場合最小単位であるFU株を更に細かくして作成するわけですが、この作業がかなり株をいためて生着不良の原因となります。そこで当院では、あまり小さい毛が取れにくいときには、例えば3本毛から1本だけを採取することがあり、これだと、株に触れる時間はとても短く、触れることによるダメージをなくすことが出来るだ…
先日以下のようなご質問がありましたので、すこし書かせていただきます。 質問)他院では、あまり株を調整しないようですが、何故、アスク井上クリニックでは、株をトリミングするのか。そのメリット、デメリット、使い方をお教えください。 回答)それは誤解です。当院では、極力採取株に触れたくないですし、もともととてもスキニーですのであまり削る必要もありませんが、表皮部分が多く残るとここでキズが汚くなり易いため、…
他院での手術で生え際が不自然な為に修正する手術をよく行います。不自然のというのは大きく分けて三つ ① デザインそのものがおかしい(やけに丸かったり、意味もなくギザギザ、あるいは一直線、解剖学的な生え際の下縁を超えている、または離れ小島など、世界にはこれがわかっている植毛医は数人しかいないんじゃないかと思うほど酷い、わかってなくても控えめなら問題ないことも多いが、生え際を下げたりすると、この知識とセ…