おでこをせまく

大きく分けると次の2つになります。

1,男性的な生え際

2,女性的な丸いおでこ

いずれにせよ、おでこを狭くは、とても慎重に行う必要があります。特にそのデザインと密度です。

デザインでよく見かけるのは、意味もなくギザギザにしたものですが、一直線はおかしいので、自然に見せたいという気持ちはわかります、しかしそういう生え際は本来なく、この時点で変だなと感じてしまいます(マルコと呼んでいる)。

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(写真)
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(写真)

2においては、さらに、そのデザインの重要性は高まります。ただ、丸くしただけでは、先ほどのギザギザや一直線と同じで、異様な感じがしてしまいます。

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(写真)

前頭部にある筋肉の構成にしたがって、科学的・解剖学的根拠のもと、デザインされるべきです。また、使う株のタイプ別の分配もまた、デザインの1つとなります。最前列は、ただ単に1本毛を植えるのではなく(これは良く勘違いされて手術されていて、太い1本毛でも、女性の生え際には不自然です)、産毛に近い細い毛髪を選び、その奥では1本毛を中心とした普通の太さのもの、さらに奥では2本毛を中心にと分配してしていく必要があります。生え際に大きいサイズの株を用いて、移植株数わりにボリュームのある手術をみかけることはが多いですが、これは、言い換えると、ボリュームのわりに地肌がすけており、それ以前に見かけが極めて不自然です。これは可能な限り避けるべきことです。

(女性)
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(男性)(前後当院写真)

実際ここまで用心しても、本来の女性の生え際を実現できるわけではないですが、その神のなせる域に一歩でも近づきたいという気持ちが、植毛をする医師には必要です。

ついで、重要となるのは、密度です。もちろん元と同じ密度が最も理想ですが、いくつか問題があります。その一番は、傷跡です。移植に必要な穴ですが、通常のスリットやマイクロホールでは、ダメージは大きく、本来「点」で治るべき傷が、あまりに高密度で植えると、単に生着率が低下するというだけでなく、周囲への影響が重なり合って「面」として治り、傷跡(リッジと呼んでいる)として見えてしまうことがあります。したがって、まず考えるべきは、最初の穴の大きさとそのエッジです。当院が使用しているものは、マイクロスリットまたはニードルですが、これはかなり小さくここに毛を入れることそのものが高度の技術と時間を必要とします。下手に行えば、生着不良の結果となることもあるため、どこでもすぐに手を出せる方法ではないので、当院の最大の売りともなっています。では、どこまでならいいのかは、個人差があるため一概には言えませんが、おでこの場合は、40~50株/平方センチメートル程度は安全なことが多く、逆にこれを下回ると、スカスカで、1回での満足は得にくいでしょう。

投稿者プロフィール

井上 浩一
井上 浩一アスク井上クリニック 院長
経歴
1988年 熊本大学医学部卒業
熊本大学医学部付属病院 勤務
1989年 某大手美容整形外科クリニック 本院勤務
1998年 都内美容外科クリニック 院長就任
2002年 米国での自毛植毛研修を経て、植毛クリニック開院
2006年 某大手植毛クリニック 院長就任
2014年 アスク井上クリニック 開院