若気の至り?薄毛はブリーチによるものか

歳を重ねた男性の悩みと言えば薄毛。若い頃、ブリーチを使いに使い金髪をキメていたという経験のある方も多いでしょう。なかにはビジュアル系バンドのごとく立て続けにブリーチを使い、更にヘアカラー、パーマと施術するのが日常茶飯事だったという方もいるかもしれません。

そもそもブリーチの使用は薄毛の理由となり得るのでしょうか。ブリーチ剤で髪の色が変わる理由から、髪や頭皮に与えるダメージの大きさまで、ご説明いたします。

ブリーチって何?

「ブリーチって髪を金色に染める薬剤でしょ?」と思う人も多いのではないでしょうか。しかしそれは間違いです。確かに結果、髪色が金色になりますが決して染めているわけではないのです。

ブリーチとはメラニン色素を壊し脱色すること。つまり髪の毛の色素を抜くことを意味します。色を付けくわえているのではなく、黒色を除いていると説明するとしっくりくるかと思います。

髪の色を決めるのはメラニンという色素です。メラニンにはユーメラニンとフェオメラニンの2種類があります。ユーメラニンは黒色~こげ茶色、フェオメラニンは赤茶色~黄色の色素です。髪に含まれるユーメラニンの量が多いと黒色に、少ないとこげ茶色になります。

ブリーチはこの色素を抜くことで髪の色を変えます。茶→オレンジ→金髪と変化していくのです。

脱色の仕組み

先程説明したメラニン色素を分解すると髪が脱色されます。アンモニアなどのアルカリ剤が髪の毛のキューティクルを開きます。メラニン色素は髪の毛の内側にあるため、まずは外側にあるキューティクルを開く必要があるのです。

ブリーチの成分はアンモニアやモノエタノールなどのアルカリ剤と過酸化水素などの酸化剤です。その他の成分も入っていますが、主成分というとアルカリ剤と酸化剤になります。

髪の内側に過酸化水素が流れこみ、活性酸素を発生、メラニンを分解します。メラニンのなかでも先に黒色のユーメラニン、次に赤茶系のフェオメラニンが分解されるのです。

いきなり金色や白色にならないのには理由があったのですね。

つまり白色に近い髪にしたい場合、ブリーチ時間を長くしたり回数を増やす必要があります。

髪、頭皮に与えるダメージ

ブリーチをすると髪が傷むのはまちがいありません。キューティクルは髪の主成分のタンパク質などの栄養を保つ役割があります。それを無理矢理こじ開けるのですから当たり前ですよね。ブリーチはキューティクルを開け、更にそこに過酸化水素を流し、メラニンやケラチンを分解します。髪の毛がゴムのようになったという話も聞きますが、それは栄養が無くなったことの証左であるといえますね。

次に頭皮へのダメージですが、ブリーチ剤に含まれるアルカリ剤や酸化剤は直接頭皮を傷つけるものではありませんが、影響がないと言いきることもできないといった状態です。こちらの場合、深刻であるのがアレルギー反応があった場合です。頭皮が炎症を起こしたらただちに使用を中止しましょう。

まとめ

結論を申し上げますと、ブリーチは薄毛の直接の原因ではないといえます。ただブリーチによって頭皮環境は悪化するので、無関係ともいえません。また体質も関係するのでひとまとめにできる問題ではありません。

金髪にしたいとお考えの人も、市販製品を購入し自分でブリーチをするという方法はオススメできません。頭皮にブリーチ剤が付いてしまうからです。美容院で行った場合は美容師がブリーチ剤が根元に付かないようにしてくれますが、一人で脱色する場合はそう簡単なことではありません。頭皮に深刻なダメージを与える原因となります。また市販のブリーチは美容院で使うものより強力だといわれています。頭皮保護のためブリーチは極力美容室で行いましょう。

白髪を抜いても意味がないって本当?

白髪を抜くと増えるは迷信?

白髪が生えると、周囲の髪に広がるかもと思って抜く人がいます。
1本だけが白髪になるということはありません。その周辺も白くなるので、広がるように思われるのかもしれませんが、これはまったくの俗説です。白髪が広がることはありません。そのため、見つけて抜いても意味がないのです。
「白髪を抜くと、そこから黒髪が生えてくる」などというのも迷信です。
毛根周辺の環境がよくなり、色素の量が増えて黒くなる可能性はあるかもしれませんが、そうでない限り、白髪のあとに黒髪が生えてくるということはありえません。

髪の毛は一つの毛穴から複数本生えています。無理に抜くと毛根を傷つけてしまい、周りの毛髪に影響を与えます。脱毛の原因となり得ることもあるのです。

また、頭皮に傷がつきそこから雑菌が入り、皮膚炎になってしまうこともあります。デメリットが大き過ぎるため、基本的に抜くという行為はオススメしません。

同じ毛穴からは再び白髪が生えることがほとんどですから、逆に短い白髪がピンピン立っているという最悪の状態になり、目立ちやすくなります。

白髪のあとに黒髪が生えてくることは、特別なケアをしない限りはまずありませんが、黒い髪が伸びるにつれて、つけ根の部分から白くなるということはあります。

白髪の人は薄毛にならない?

白髪が増えてくると、脱毛が促進されるわけではありません。「白髪になる人は薄毛にならない」というのもまったく根拠のない話なのです。
たとえば、ヒゲや側頭部は白髪があるものの、頭頂部は髪が薄くなっている人を見たことがありませんか?
白髪と脱毛は別の要因です。加齢と共に髪が薄く白くなる人はたくさんいます。白髪だから私は薄毛にならないと安心するのは間違いだと言いきることができます。

 

簡単にできる生え始めのパラパラ白髪の対処法

①カラーシャンプーやカラートリートメントを使う

美容院や自宅でヘアカラーなどを使って染めたとしても、すぐ新たな白髪が生えてきて気になってしまいますよね。

仮に定期的に美容院に染めに行っていても、常に満足できる状態を維持することは難しいでしょう。経済的にも負担がかかるうえ、染毛の度に髪や頭皮はダメージを受けることになります。

オススメは髪や頭皮にダメージを与えずに、簡単に染めることができる白髪染めシャンプーやトリートメントなどを使い、白髪フリーの状態を維持する方法です。

天然成分の商品も多く肌への刺激が少ないので、素手で触れて肌に付いたとしてもトラブルが起こる心配がほとんどありません。毎日長く使い続けたい人にとっては安心感があるので、大きなメリットと言えるでしょう。

②生活習慣の見直し

体の中から白髪への対処をする場合は、生活環境の見直しを行うことが大切です。

髪の成長はいわゆるゴールデンタイムの22時から翌2時頃に行われるため、この時間に十分な睡眠をとっていないと血行不良となり、髪の成長を妨げてしまいます。

また過度なダイエットにより血液中の栄養が不足すると、白髪を防ぐメラニン色素を作るために大事な栄養も不足してしまいます。特に特定の食品だけを食べ続けるダイエットは栄養が非常に偏るため、白髪が増える原因になることもあります。

そして大切なのはストレスを溜め込まないことです。過度のストレスは自律神経のバランスを崩し、ホルモンバランスを乱す原因になります。すると身体の機能は衰え始め、メラニン色素を作るメラノサイトという機能も低下してしまい、結果白髪になる原因となってしまうのです。
また、ストレスを溜め込み続けることにより血管が収縮し、血行が悪くなります。血液は全身に栄養を運ぶ働きがあるので、血行が悪いと健康な髪が生えにくくなってしまいます。

食事や睡眠などの生活習慣を見直し、健康的な生活を送ることが大切です。自分に合った方法を見つけ、お手入れをしていきましょう。

頭皮の血行促進に有効なマッサージのポイント

頭皮の血行促進を心がける

人間の血液量は体重の約8パーセントといわれ、食事などで摂取した栄養や酸素を体の末端の細胞まで運び、各組織でできた老廃物や二酸化炭素を腎臓・肝臓といった処理器官へ運ぶという大事な役割を担っています。
そのため、運動不足やストレス、寝不足などによる自律神経失調症、糖分・塩分の摂りすぎなどで血行不良を起こすと、体内に栄養が行き渡らず、老廃物がたまり、体に悪影響を及ぼします。
なかでも、髪をつくり、上へ上へと押し出して伸ばしていく毛母細胞は、人間の体のなかで最も活発に細胞分裂しており、それだけ大量の栄養を必要とするところです。
もともと頭皮の温度は平均体温よりも2度前後低く、血液が流れにくい状態です。そこに血行不良が重なれば、栄養補給が滞り、細胞分裂の活力を失い、抜け毛を促進しかねません。
髪にとって、頭部の血行のよし悪しはまさに生命線ともいえるほど重要なので、頭皮の血行促進を常日頃から心がけるようにしましょう。

 

 

 

頭皮のチェックとマッサージが有効

朝起きて髪を整えるとき、頭皮の色を確認して血行の具合をチェックしましょう。もし、頭皮が赤黒ければ要注意。静脈の流れが悪くなって、鬱血しています。
頭皮の血行をよくするには、食事や生活習慣のほかに、マッサージも有効です。
両方の耳から頭頂部へ向かうそれぞれの線と、顔を左右に分けたときの中心線のまじわるところに「百会」、後頭部のつけ根に親指を当て、頭頂部に向かってすべらせて、指が止まるところに「風池」と呼ばれるツボがあります。この2点を特に意識し、左の図のように指の腹で円を描くように頭部全体をもみほぐします。
軽く頭皮をつまんだり、トントンと叩くも有効です。頭皮マッサージには、血液・リンパ液の流れを促進させ、頭皮の弾力を取り戻し、自律神経の働きを活性化させて精神の疲れを癒す効果もあります。30秒程度でよいので、励行しましょう。

首や肩の凝りも、頭皮への血行を悪くします。人さし指、中指、薬指の順で、凝っているなと感じる部分に指の腹をあて、ゆっくりと押しながらほぐします。

また、頭皮を適度に刺激できるうえにブラシ自体に血流を促す効果があるものもある、ヘアブラシを使用したマッサージもオススメです。マッサージは毎日の習慣にしてこそ効果を発揮するので、グッズに頼るなどして手軽にできるものを続けることが大切です。

足裏は第二の心臓

さらに、忘れてはならないのが足の裏のツボです。足は「第二の心臓」と呼ばれ、血液の循環をよくし、全身の新陳代謝を促進させる働きがあります。
足の裏には胃や腎臓、肝臓、目、耳などの各器官の経絡が集まっており、そのツボを親指の腹や先の丸い棒で押すことにより、気の流れをよくし、疲れを取り除いてくれるのです。
足裏マッサージに関する本はたくさんあるので、それを参考にすれば、自宅で手軽に行うことができます。
1日おきに20分程度を目安にして、続けてみるとよいでしょう。

頭皮マッサージの効果を高める

頭皮や首、肩、足裏などのマッサージと共に、入浴、適度の運動も血行促進には欠かせません。

湯船に浸かることは血行を良くするのに非常に効果的です。

ひとり暮らしの方や、仕事が忙しかったりすると湯船に浸からずシャワーだけで済ませている人も多いと思います。

ゆっくりと湯船に浸かることで血行が良くなり、筋肉に溜まった老廃物を綺麗に排出しやすくなり、肩こり腰痛、頭痛などの症状も緩和できます。体の芯から温まることがとても重要ですので、シャワーだけではなくなるべく湯船に浸かるようにしましょう。

正しい頭皮マッサージで頭皮を柔らかくすることにより、血行が良くなり、顔のハリや健やかな髪を育てるための土壌作りに繋がるのです。

これらを上手に組み合わせてストレス解消や血行促進を心がけ、髪と体の健康を増進してください。

「スカルプシャンプー」、「ノンシリコンシャンプー」 髪に効果があるってホント?

それぞれ特徴、違いを正しく理解する

「スカルプシャンプー」「ノンシリコンシャンプー」という言葉をドラッグストアなどで目にしたことはありませんか?
同じシャンプーなのに何が違うのかと、疑問に思われた方もいるでしょう。
「スカルプ」とは、もともと「人間の頭皮」という意味です。というのも、市販のシャンプー剤の多くには石油合成系の界面活性剤が含まれており、それが頭皮に残ると、皮膚に浸透して毛根にダメージを与えると考えられています。
これでは、皮膚の状態が悪化し抜け毛の促進になりかねません。
そのため、天然素材のほうが頭皮に負担が少ないといわれています。スカルプシャンプーは基本的に頭皮の皮脂を取りすぎないように考えられているので、皮脂を適度な状況に保ち、理想的な頭皮の状態を作ります。つまり、髪の毛の見た目をキレイにすることだけではなく、頭皮をいかに健康な状態に保つことができるかということにポイントを置いて設計されているのが「スカルプシャンプー」と呼ばれているものなのです。

 

ノンシリコンシャンプーは実際のところいいの?

一方、「ノンシリコンシャンプー」とは何かといいますと、これも頭皮にやさしいシャンプーのことです。

シリコンには、髪に皮膜をつくって髪をサラサラにする効果があります。
しかし、頭皮も皮膚と同じで、毛穴を通して皮膚呼吸しているため、それが頭皮の毛穴につまったり、ヘアカラーやパーマ液の薬剤の化学成分を閉じこめて、髪の内部に成分が残ってしまう危険性がありました。髪に皮膜を作る分には問題はないのですが、頭皮にまで膜ができるのは良くありません。
「ノンシリコンシャンプー」というのは、そうした皮膜をつくるシリコンが含まれておらず、シリコンが髪や頭皮に与える悪影響を減らすために生み出されたシャンプーのことです。

ノンシリコンシャンプーは、シリコンを取り除いてあるシャンプーですが、シリコンの代わりに、別の成分が入っていることもあります。
今までシャンプーを使っていて、特にトラブルがなかった人でも、新しい化学成分が入ったノンシリコンシャンプーを使い始めたことにより、今まで起こらなかったトラブルが発生する恐れがあります。

もちろんノンシリコンシャンプーを使うことによって、頭皮の状態が改善したり髪質が良くなったケースもたくさんあります。ただ、ノンシリコンシャンプーの種類が増えたり、使う人が増えることによって、商品との相性も出てくるので、逆に抜け毛が増えたり髪が傷んだりする可能性もあることは避けられません。

また、ノンシリコンシャンプーでも洗浄力が強いことには変わらないものも多く存在します。洗浄力は強いまま、保護してくれるシリコンが無くなったことにより、洗浄力の刺激が頭皮や髪にダイレクトに伝わる可能性があるのです。

ノンシリコンシャンプーは価格が比較的高いこともあり、一度購入したものは使い続けたいという人も少なくなく、自分の髪質や体質に合わなくても無理をして使用し続けてしまうこともあります。
その結果、頭皮や髪に良くない影響を与え続けてしまう可能性があるので、ノンシリコンシャンプーを使う場合には、本当に自分に合ったものかどうかを見極める必要があるといえます。

シャンプー選びだけでなく、すすぎもポイント

「これでは、怖くて、おちおち髪も洗えない、、、」
そんなふうに思われる方もいるかもしれません。
とはいえ頭皮を不潔のままにしておくと、雑菌が繁殖しやすくなるので、当然髪には良くありません。
そのため大切なことはできるだけ頭皮にやさしく、自分に合ったシャンプーを選んで使うこと。
そして、シャンプー後のすすぎを十分に行う必要があります。特に石油合成系の界面活性剤を含むシャンプー剤では、すすぎが不十分だと、逆効果になる恐れがあります。

 

 

噂に聞く自毛植毛ロボットとは?

AIなどの台頭が注目される昨今。手術も全部ロボットが行う時代がすぐそこまでやってきているのかもしれません。それは植毛業界も例外ではありません。植毛ロボットについて説明いたします。

自毛植毛ロボ・アルタスとは?

アルタス(ARTAS)と呼ばれる植毛ロボットがあります。アルタスは、アメリカのサンフランシスコにある、Restoration Robotics社が開発・製造する、自毛植毛専用のロボットです。アルタスは複数のCCDカメラが1秒毎に約50回撮影、髪の密度や本数などを瞬時に算出し、最適な間隔で毛髪を採取し植え付けます。アルタスⅡ、アルタスi9とバージョンアップする度に性能が上がっており、新しいのはアルタスiXという名称です。

自毛植毛ロボ・アルタスのメリット

毛髪の切断率が低い

毛髪は適当に採取すればいいというものではなく、「切断率」がとても重要です。切断率とは毛を採取した際、切れた本数の割合です。毛髪が途中で切れていると、その毛は植えても生えてきません。この毛を採取する作業を手作業で行うと数時間に及びます。肉眼では皮膚の下の毛根がどこにあるか正確には見えません。機械だと疲れ知らずで作業できるうえ、切断率が一ケタで非常に低いというデータもあります。

安定している

ロボットによる作業なので、「採りムラ」がほとんどありません。常に一定の動きで作業してくれます。平均的な成人の毛髪密度のデータが入っており、その密度を下回らないように毛髪を採取可能です。均一に採取することで傷跡も目立たなくすることができます。また自動化に伴い、手作業で時間のかかる工程も大幅に短縮できます。

費用が安い

予想に反して通常の術式よりリーズナブルな値段で自毛植毛ができます。導入してるクリニックによりもちろん割引の幅は異なりますが、大体通常より2~3割安価になっています。

自毛植毛ロボ・アルタスのデメリット

かなり広範囲から採取する

アルタスは後頭部や側頭部という、男性型脱毛症(AGA)の影響を受けにくい部分から毛髪を一本ずつ採取します。ロボットは可動範囲が限られているため、毛髪を多く採取しなければならない場合は、通常より広範囲から採取する選択となっていしまいます。

また頭の形なども人それぞれ違うので、その場での融通が利きづらい点も挙げられます。

時間がかかる

ロボットでの作業のほうが短時間で終わるイメージですが、医師が手作業で手術した方がまだまだ早いのが現状です。

アルタスを取り扱っているクリニックが少ない

新しい技術であるがゆえに、現在アルタスを施術に用いているクリニックの数は、決して多いというわけではありません。気軽に体験できないことが懸念されます。

まとめ

アルタスはまだまだ高価で、導入クリニックも一部です。可動域の向上やスピードアップなど越えなければならない課題が山積しており、一流ドクターが手術する場合に比べると劣る部分が多々あります。

しかし、年々性能が上がっているため、今後どのような進化を遂げていくのか注目ですね。

 

 

硬い髪質は変えられる?自毛植毛の髪質についても説明

「髪がとても硬くて…髪型の自由度も変えられないしなんとかならないかな」という悩みをよく聞きます。硬い髪質は男性に多く、大抵の人は生まれ持っての性質だとあきらめてしまいがちです。硬さを緩和させる方法や、髪の毛のメカニズムをご紹介いたします。

なぜ髪は硬くなる?

髪の毛はキューティクル、コルテックス、メデュラという3つの層で構成されています。髪が硬い人はこのうち最も外側にあるキューティクルの層が厚くなっています。

しかしこれは髪が健康的だという証拠。本来は心配する必要などまったくないのです。

髪を柔らかくする方法

シャンプーを見直しましょう。髪質が硬い人は髪をしなやかにし、潤いを与えるなどの説明があるシャンプーを使いましょう。キューティクルの厚さを変えるものではありませんが、髪質がしなやかになり、断然髪型を変えやすくなります。

注意点はダメージヘア用のシャンプーを使用しないようにすることです。傷んだキューティクルを補修する成分が含まれているので、硬い髪質の人には向きません。かえって逆効果となることも。髪がまとまりにくくなってしまいます。

シャンプー選びは自分の髪質を把握したうえで行うようにしましょう。

ブリーチで髪は柔らかくなる?

髪は柔らかくなりますが決しておすすめできません。キューティクルが傷んでしまうからです。硬い髪は柔らかくなりますが、それと同時に潤いや艶やかな質感が失われ、スタイリングしにくいパサパサの髪になってしまいます。植物が枯れるような状態です。

パーマやドライヤーをかけすぎた場合も同様で、柔らかくするというよりは傷むという状態になってしまいます。デメリットの方が多いので、力技で髪を柔らかくするという方法は行わない方が良いでしょう。

見た目のために無理に健康を損ねるという点では、女性のダイエットとも似ていますね。女性の体型もある程度丸みを帯びていたほうが健康的という印象を受けます。しかしモデル体型などがもてはやされている現代では若い女性ほど、細くないとダメという謎の強迫観念に駆られているケースが多数あります。往々にして健康を損ねてまで追いかける美というのは、後からガタがきて辛くなるものです。

ドライヤーの仕方

ドライヤーを掛け過ぎると良くないとはいっても、ドライヤーをするな!ということではないのです。むしろきちんと利用してください。

髪が濡れているとキューティクルが開いてダメージを受けやすい状態になっています。この状態で放置すると髪の内部の水分が逃げて髪が硬くなるのです。

洗髪後は髪をきちんと乾かし、キューティクルを閉じましょう。ドライヤーを素早く掛けられないときは、タオルを頭に巻き付け、水気を取るということも効果的です。

髪質が硬い人向けのスタイリング

先述しました通り、髪が硬い=キューティクルが厚いということなので、それだけ髪が健康だといえます。髪を柔らかくするということに固執せず、髪の特性を生かした髪型を追い求める方がかえって良い場合もあります。

まず前提として大事なのはボリューム感を生かした髪型にすることです。髪の硬い人がボリュームダウンさせようと思ってもうまくまとまりません。

そして短髪寄りの髪型にしましょう。90年代は男性の長髪が流行りましたが、現在ではツーブロック主体のワイルドな髪型が人気を集めています。短髪のほうが大抵、清潔感もあり女性受けも良い場合が多いようです。

90年代ビジュアル系の装いを再現してヘッドバンキングしたいという願望が特にないのであれば(いないと思いますが)、短髪ツーブロックで格好良く決めましょう。

髪質は自分だけの問題?

自分の髪の毛は毎日触るので、必要以上に気になってしまうものです。他の人より髪が硬かったり直毛すぎたりということで真剣に思い悩んでいる方もいるでしょう。

しかし髪の色ならまだしも、髪質というのは他人はそこまで気にしていないものです。確かに髪型の自由度という点では幅が狭まりますが、デメリットというとそれくらいで、髪が健康的だというメリットのほうが大きいのです。

昨今、ダンディーさを売りにしたダンスボーカルユニットが人気ということもあり、女性からの人気も短髪のほうがあります。男らしさに磨きをかけつつ、硬い髪質を存分に生かした髪型を模索すべきなのです。

自毛植毛後の髪質は硬い?

自毛植毛を希望するお客さんからも髪質に対する質問があります。自毛植毛は自分の髪の毛を、髪の薄い部分に植え付ける植毛法なので、髪質も大きく変わることはありません。最初はカールしたりという場合もありますが大体時間はかかっても元の状態に戻ります。

まとめ

髪を柔らかくしたい場合はシャンプーの選び方を変えてみましょう。ブリーチやパーマ、ドライヤーをかけすぎると、髪の毛は一時的に柔らかくなりますが、髪が激しく痛み頭皮にも悪影響を及ぼすのでオススメできません。

髪の硬さは健康の証でもあるので、やりすぎない程度にシャンプーやリンス、トリートメントを変えるなど対策をしてみましょう。