自毛植毛と毛母細胞

皆さんは毛母細胞という言葉を聞いたことはありますか。自毛植毛を検討している方、既に手術を受けた方は、主治医などから説明を受ける、自分から調べるなどしてすでに聞いたことがあるかと思います。

しかし、改めてどのようなものかと聞かれると答えられない方がほとんどです。毛母細胞を移植することで、髪の毛は再び生えてきます。

ここではより詳しく説明致します。

毛母細胞

じつは髪の毛は皮膚の外の方に出ている毛幹、皮膚の下にしっかりと隠れている毛根で構成されています。そして、毛根の膨らんだ部分が毛球。そして髪の成長を支える大切な役割の毛球の内部にはここに毛乳頭があり、ここでそれをきちんと覆っている細胞が毛母細胞なのです。

つまり、毛根の根元には毛球があります。そしてそのくぼんだところにあるのが毛乳頭です。ここの毛乳頭の周りには非常にたくさんの毛母細胞があります。この細胞は毛細血管から栄養分や酸素を吸収します。それをしっかりとエネルギーにして分裂を繰り返し、これが髪の毛に成長していきます。

つまりです。毛髪の成長に非常に大切な組織が毛乳頭と毛母細胞ということ。毛母細胞が分裂をしっかり繰り返すことにより角質化、硬い毛髪となるのです。

毛母細胞の働き

毛母細胞の働きです。これはメラノサイトからメラニン色素をかなり受け取って髪の毛を黒くします。また、毛乳頭からの指令をしっかりと受け細胞分裂をどんどん繰り返していきます。これが活発であれば髪の毛は順調にぐんぐん成長していきます。だが、何らかの理由で毛母細胞の働きがとても弱くなったり、活動をずっと休止するようになると髪の毛はとても成長しにくくなります。

毛母細胞と自毛植毛

さて、ここでタイトルです。自毛植毛手術のメリットは髪が何度も何度も生え変わることです。自分の髪の毛を移植するだけ。そのため副作用がないこと、定期的なメンテナンスがまったく不要なことと、良い事づくし。 じつはこれ、移植した髪の毛が定着し、何度でも生え変わるのはなんと毛母細胞のおかげです。

 

毛母細胞の活性化とは?

毛母細胞の働きを弱める原因はお分かりでしょうか。これは男性ホルモンの影響や血行不良、栄養不足などがここに挙げられています。 細胞を活性化させるためには、じつは前提としてヘアサイクルを整え、きちんと髪の成長を促す必要があります。

髪の成長のための生活習慣の改善

毛母細胞の活性化は、普段の生活習慣を見直すことも大切です。まず、脂質、炭水化物・タンパク質の三大栄養素をきちんとバランスよく取りましょう。そして、脂肪分や塩分・糖分・食品添加物はなるべく控えましょう。

つまり間食をなるべく減らしましょうということです。お菓子や炭酸飲料も避けた方が好ましいです。ファストフードの摂りすぎにも注意です。特に日本人は三大栄養素の中でも脂質と炭水化物を取りすぎるきらいがあります。これだけを摂ると、一気に肥満化し、糖尿病を発症する可能性もあります。

酒、たばこもなるべくなら控えましょう。これらは健康にも良くないばかりか、毛髪の成長にも良いとはとても言えません。一度にやめるというのは非常に難しいので、まずはこつこつと自分ができる範囲からの、禁煙・禁酒に取り組んでみましょう。どうしても無理な場合は、専門の病院を受診することも考えてみましょう。

また良質な睡眠も非常に大切です。そのためカフェイン摂取も控えたいです。

まとめ

当たり前ですが、不摂生だと薄毛になる確率は一気に高まります。自分の薄毛が遺伝か、それとも日頃の不摂生のせいか知りたいという方は、一度自毛植毛クリニックを受診し、医師に相談してみるべきだと思います。

 

自毛植毛手術が適さない人

自毛植毛手術がいま非常に注目を集めている理由は何故でしょうか。それはとても明確な理由なのです。薬のように副作用に怯えることがないため、多くの人に適しているといえる手術だからです。

しかし、この万能な自毛植毛手術ですが、本当に誰でも受けることができるのか。これはクリニックでもよく患者様から質問されることです。

ここで簡単に結論を述べてしまいますが、例外なくどんな人にでもできる手術というものはありません。植毛手術もそうです。

しかし手術が適さない人というのはどのような人か。という点について詳しく解説していきます。

自毛植毛手術について

まず、多くの方に知って頂きたいのは、自毛植毛手術が医療行為だということです。施術によってはメスも使います。もちろん麻酔も使用します。

誰でも無免許でできるわけではなく、これはきちんと医師免許を取得した医師が手術を担当します。ただ区分として植毛医というものはなく、形成外科医や皮膚科医が多いのです。

手術も髪の毛を手で抜くのとはわけが違い、繊細な作業の連続となります。髪の毛は末端の毛母細胞ごと採取し、植えなおしますので、当然出血もしますし、術後しばらくは腫れるので安静にしなければなりません。

手術中はモニターで脈拍や血中酸素濃度を常に確認します。つまり植毛をするということは、手術を受けることと同義だということを知って頂きたいと思います。

どんな人でもできる?

自毛植毛手術は多くの方に適した薄毛対策です。しかし、ここにはもちろん例外も存在します。例えば、持病を持っている方や施術当日体調不良の方などです。さらに当院では、新型コロナウイルス感染症対策として、来院や施術当日に37.5度以上の体温がある方の受診等をお断りしています。

したがって、どんな方でも施術できるというのは正しくないかもしれません。だけれども、特に持病がなく、体調不良でもない方であればほとんどの人が問題なく施術できるので、多くの人におすすめできる施術とは言えるでしょう。

一般的に持病の中でも懸念されるのが、糖尿病を患っている方です。糖尿病は傷の回復が遅く、化膿する恐れもあるため、手術そのものを行う際は注意が必要です。

糖尿病は手術のリスクが大きいと言えます。ただしここで誤解して欲しくないのですが、これは自毛植毛だけが特別難しいということではありません。あくまで手術全般に対して述べていることです。

また、ストレス性の精神疾患の方も手術が難しいケースがあります。その他、皮膚疾患やアレルギー持ちの方も場合によっては手術に適さないということがあるでしょう。

こちらは、症状の軽重などを見極める必要があります。そのため、自分一人で手術の可否を判断するのではなく、最終的に医師の判断を仰ぐことが何よりも大事です。

 

自毛植毛向きではない頭について

最後に補足として覚えてほしいことがあります。頭に髪の毛がまったくないという方は自毛植毛手術を受けることが難しいということです。わずかであれば、別の体毛を移植することができるかもしれませんが、最適解ではありません。

ただ、側頭部や後頭部などに髪の毛さえ残っていれば、それは前頭部だろうが頭頂部だろうが、あらゆる場所に自毛植毛することが可能です。

そして一度髪を植えるとその部分の髪の毛は、昔の自分自身の頭髪と同じように、発毛サイクルを繰り返します。つまりは成長しきると抜け、また生えてくる。通常の髪の毛とまったく同じ状態になるのです。

 

まとめ

自毛植毛には例外があることが分かりました。しかし、多くの方は問題なく施術を受けることができるので、薄毛対策の選択肢として自毛植毛がよく選ばれるという理由にもなっています。

 

コロナ禍でも自毛植毛できるのか

新型コロナウイルスが日本で猛威を振るい始めてから早9か月が経とうとしています。東京の感染者は100~300人の間を毎日行ったり来たりで、幸いにも欧米ほどは感染者も死者数も広がっていません。

しかし、だからといってコロナを気にしなくてよい生活を送れているかというとそうではありません。依然街中にはマスク姿の人たちがあふれており、マスクなしでは生活を送れないとでも言いたげな、不穏な雰囲気すら漂います。けれどもこれは日本人の感染防止意識が高いレベルにあるということもでき、一概に悪いことではありません。むしろコロナ禍では絶対に必要な対応だと言えるでしょう。

ヨーロッパでは日本とは比べ物にならないくらい新型コロナウイルスの被害が深刻化しており、この流れが今後日本に来ないか心配です。しばらくはwithコロナとして生活していかなければならないのか、頭を抱えたくもなります。

さて、このコロナ禍で自毛植毛業界は正常に診察を行えているのでしょうか。それとも診察を控える方向に言っているのか、詳しくお話しします。

自毛植毛業界は治療継続

皆さんは新型コロナのせいで多くの病院が経営危機追い詰められていることはご存じでしょうか。主に影響を受けているのは小児科と産婦人科と言われています。やはり小さい子供をもつご両親は子供たちの院内感染を心配しているため、診察控えが起きているそうです。

同じ病院でも、自毛植毛業界はどうでしょうか。実はこちらは診察・施術を行っております。ただ正常というのはいささか語弊があるかもしれません。誤解のないように申し上げると新型コロナウイルス感染症の対策を徹底しながら、診察等を行っております。

例えば東京新宿の自毛植毛アスク井上クリニックでは、ご来院の際、マスクの着用をお願いしています。

また受診前には必ず、検温をしており、その際、37.5度以上あった場合は、遠方から来られた方には申し訳ないのですが、受診をお断りしています。同時にアルコール消毒も行っています。

そしてさらに徹底しており、クリニックのスタッフや協力会社スタッフも同様に検温、アルコール消毒を行っています。こちらも37.5度以上の場合は、自宅待機です。

 

コロナ禍は外出NG?

「自毛植毛したいがコロナ禍では控えたい」「そもそも外出が怖い」という患者さまも少数ながらいらっしゃいます。新型コロナウイルスは家に閉じこもっていれば、まず感染はしないのでこの判断は間違っていません。自分が感染しないためには外に出ないことが一番です。

しかし、コロナ禍は一体いつ終わるのか。という疑問も同時に浮かびます。この質問に答えられる人は現時点で世界中にどこにもいません。コロナウイルスに有効なワクチンが未だに開発されていないからです。

つまり「いつまでコロナを恐れ、家に閉じこもっていればいいのか」という問いに対して、解がないということです。ということは現状はコロナウイルスの感染に気を付けながら、日常生活を送る。というのが最適解かと思います。

そのため、人混みを避ける、至近距離で会話はしない、外出時はマスクをつける。この3つは最低限徹底しましょう。マスクは新型コロナウイルス感染を抑制する効果はありませんが、飛沫を防ぐので、自分がもしコロナウイルスに罹っていた場合、周りの人にうつさないという効果はあります。

まとめ

コロナ禍では多くの人が戸惑い、正常な判断ができずにいます。未曽有の事態ですので無理もありません。しかし人類はもう少しの間、感染が収まるまでコロナウイルスと付き合う必要があります。そのため自毛植毛を検討している方は、感染予防を徹底してのご来院をおすすめします。

自毛植毛後の整髪料の使い方

自毛植毛をやってみたいという方は大勢いらっしゃると思います。そして、近頃はインターネットの発展も目覚ましいので、自毛植毛についてのメリット、デメリットをあらかじめネットで調べてから、いざ手術に臨むという方がとても多いと思います。

インターネットの情報量は膨大です。しかしそれ故に何が本当で何が間違いなのか。これはきちんと見極めなければなりません。そして、自毛植毛のメリットやデメリットという比較的わかりやすいテーマはネットで調べればすぐに出てきますが、自毛植毛のアフターケアや、手術後に気になる細かい点などについてはなかなか、簡単にはでてきません。

そのため、今回はニッチなテーマを取り上げたいと思います。自毛植毛後の整髪料の使い方についてです。整髪料をまったく使ったことのない男性は少ないように思われます。それは髪をかっこよくデザインできることはもちろん、薄毛を隠すことにも使えるからだと思われます。

しかし、これが自毛植毛後の髪でも問題なく使えるのか、何かしら制限があるのではないかと、よく考えてみれば少し気になります。

今回は整髪料の疑問についてお答えします。

 

整髪料は使える

まず、結論から申し上げますと整髪料は使えます。その使用にも特に問題はございません。なぜ自由に使えるのか。それは、自毛植毛という施術の後に生えてくる髪は自分自身の髪の毛。そのため、これまで通り自由自在にスタイリングできるというわけです。

整髪料が使えない植毛とは

自毛植毛であれば整髪料を自由に使って結構です。しかし、植毛の中には、スタイリング剤の使用に注意が必要なものもあります。それが人工毛植毛です。

人工毛植毛は自分の髪ではないものを頭皮に植えることになるので、自毛植毛とは勝手が違います。

人工毛植毛に整髪料をつけすぎるのは好ましいことではないでしょう。いずれにしても、自毛植毛とは大きく勝手が違うことは間違いないようです。

 

手術後いつから使える?

自毛植毛手術後も整髪料が使えることは分かったと思います。さて、それでは整髪料は手術後すぐに使えるようになるのでしょうか。

これは、すぐには使えません。

なぜでしょうか。自毛植毛は種類によってはメスを使用しない手術(FUE)を選ぶことができます。しかし、後頭部などの毛母細胞を前頭部などに移植する手術であることには変わらないため、部分麻酔をしますし、出血も伴います。

術後は頭皮が腫れることも避けられません。しかしこれはずっとではありません。あくまで一時的なものです。

つまり結論をいうと、頭部の炎症が収まったあとであれば整髪料が使えるということになりますので、それほど支障はないかと思います。

一応の目安

炎症がおさまってから整髪料を使用することによる、大きな問題はありませんが、術後しばらくは頭皮、そして移植毛の状態は不安定なものとなります。

どうしてかというと、移植後しばらくすると一旦、移植毛が抜け落ちるときがあるからです。これは特に問題ではありません。しばらくするとまた正常に髪の毛が生えてくるので、特に問題にしなくて大丈夫です。

実は頭部にしっかりと髪が生えそろう目安は術後約1年です。

そのため我慢できるのならば、術後すぐの整髪料の使用は控え、頭部の状態が安定する術後1年以降に使用するようにしましょう。

まとめ

ここで一番伝えたかったことは自毛植毛は今までの自分の髪の毛と同じように、自由自在にスタイリングができるということです。これはメンテナンスの手間がある、カツラや人工毛植毛では考えられなかったことです。

思い通りのスタイリングを楽しもうとするなら、現状自毛植毛が、最適解だと思われます。

薄毛治療薬と自毛植毛

いきなり薄毛になってしまったとき、多くの人はパニックに陥ります。ここで適切なAGA治療を選択できればいいのですが、現実はそうではありません。現実逃避をしてしまう方、神頼みで宗教にはまってしまう方、効果が確かめられていない方法で薄毛治療をしようとする方…。

正直に申し上げると非医学的、非科学的な方法でAGAは治療できません。そのため適切な知識を得ておく必要があると考えます。

ここでは薄毛治療薬と自毛植毛について述べます。そもそも薄毛治療薬にはどのような種類があるのでしょうか。またそれは自毛植毛よりも効果的なのでしょうか。

この点について述べていきたいと思います。

主なAGA治療薬

ミノキシジルとは

ミノキシジルは略して”ミノキ”とも宣伝などで言われているもので、最も知名度のあるAGA治療薬ということになります。これは実は医学的にきちんと発毛効果が認められています。日本では主に外用薬として使われています。

使い方は頭皮に直接塗り込むことで効果を発揮します。副作用は、皮膚炎などが起こると言われています。

未成年者、AGA以外の脱毛症の方の使用は禁忌となっております。

フィナステリドとは

内服薬。AGAは髪が成長せず、細くなり頭皮から抜けるものですが、これは髪が成長する前に頭皮から抜けるということを防ぐ薬になります。どうしてそのようなことができるかというと、Ⅱ型5αリダクターゼというものに作用し、AGAの原因物質ジヒドロテストステロン(DHT)の生成を防ぐからです。

効果的な薬ですが、副作用には注意が必要です。これは性欲減退や勃起不全(ED)、肝機能障害など。男の子の胎児の生殖器官に影響が及ぶ可能性もあります。そして、妊婦や妊娠の可能性がある女性、授乳中の女性の服用は絶対に禁止です。

デュタステリドとは

こちらも内服薬。Ⅰ型・Ⅱ型5αリダクターゼの働きを阻害。先ほど紹介したDHTの生成を抑制します。Ⅱ型のみに作用するフィナステリドと比較し、かなり高い効果が期待できます。

しかしです。こちらはさらに副作用が強烈でその発現率もフィナスよりも高いです。性欲減退や勃起不全、そして精液量減少、肝機能障害。 こちらは、妊婦、授乳婦、小児への投与に対する安全性や有効性は確立されておらず、女性や未成年者への処方は不可です。

 

AGA治療薬と副作用について

薬自体は効果が高いものもあるため積極的に使用したい気持ちは分かります。しかし気になるのが副作用です。副作用というものはどの薬にもあります。AGA治療薬だけが恐ろしいわけではありません。医師、そして薬剤師の指導のもと、きちんと使い方などを間違えなければ使用してもよいと思います。

しかし、AGA治療薬に多いのですが、効果の発現を急ぐあまり、用法などを守らない人が非常に多いのです。そうなると想定外の副作用が現れる可能性がありますので、使い方は絶対に守るようにしましょう。

自毛植毛について

薬と比べると即効性には欠けますが、長期的に安心なのは自毛植毛ということになります。自分の髪がそのまま生え変わるだけなので、副作用もなく、定期的なメンテナンスも必要ありません。

最近はメスを使用しない自毛植毛(FUE)や、後頭部を坊主にする必要なく治療できる”切らない植毛”も選択肢として選ぶことができ、気軽に受けれるようになってきました。

 

まとめ

薬は正しく使えば効果を得られるということが分かりました。副作用が心配な方は自毛植毛などを視野に入れ、薄毛治療を考えてみましょう。

頭頂部の自毛植毛の難易度

頭頂部の自毛植毛は難しい。そんな話を聞いたことはありますか。今回はこの疑問についてお答えいたします。頭頂部と生え際ではどこがどのように技術的に違うのでしょうか。そしてその理由はいったい何故なのでしょうか。皆様から疑問の声が多く寄せられましたので、この疑問に答えていけたらと思っております。

頭頂部植毛について

頭頂部の植毛は、ショックロス予防、術式、医師の技術で仕上がりに大きな差が生じるときもあります。
M字などに比べると頭頂部は面積が広い部位です。効果を実感するためには多くのの髪を移植する必要があるのです。

元の毛が傷む、時間経過で生命力が悪化すると生着率がかなり下がります。短時間で大量の植毛を行う必要があるということです。 また頭頂部は毛髪の見え方により、髪が濃い、または薄くも見える部位です。
植毛は時間との勝負。患者それぞれの個性に合わせ、瞬間的に正しく判断し作業する技術力が必要です。医師により技術の差が出やすいといえます。

M字の正面や側面は、サイドの髪を垂らすと、濃く見せることも可能。けれども頭頂部は、毛髪の薄い部分などを隠しにくく、ボリュームを出すのが難しいです。

個人差もあります。大方つむじ周辺の髪は放射状になっており、複雑な毛の流れになっています。ヘアデザインを考えての作業のため、時間もかかるのです。

頭頂部の植毛を行う医院の選び方

頭頂部の植毛は、ドクターの技術力等が結果を左右します。クリニックの選び方を説明します。

頭頂部の自毛植毛経験のあるスタッフがいるか

クリニックによってはスタッフ自身が自毛植毛手術を受けます。同じ悩みを共有できたり、貴重な体験談を聞く事ができます。
お電話で問い合わせることで分かります。「植毛経験のあるスタッフはいますか」と気軽に聞いてみましょう。ちなみにアスク井上クリニックでは、2名のスタッフが実際に植毛経験者です。

技術力について

植毛は、手術時間が結果に関係します。採取する毛の細胞を新鮮なうちに移植できるかがキーとなります。施術後の発毛にも大きく関係します。頭頂部に多くの髪をきちんと植毛できるかの技術力も必須なのです。

デザイン力について

頭頂部は特に、髪の毛ののボリュームを出すことが難しい部位といえます。髪の毛の流れも複雑なのでただ移植するだけでは密度不足に陥りがちなのです。

患者個人の頭皮の状況や毛質、毛流れなどを理解し、ボリューム感をきちんと演出できるデザイン力が必要です。 これについては電話等で問い合わせても分かるものではないのです。
植毛経験者から話しを聞くのが一番良いのですが、身近にはいない場合が多いです。

その際はクリニックのHPにある症例ページをチェックしてみましょう。自分の症状と似た患者様の写真を見つけます。そこにどのような手術を行ったか書いてあり、良心的な医院であれば術後1年後の経過写真も載せています。腕利きの医院の症例はやはりかなり詳しく書かれています。

まとめ

頭頂部の手術ですが、毎日手術をしているような植毛専門のクリニックであれば、数もこなしているのでそれほど心配する必要はないです。 頭頂部の植毛は言われるように確かに難しいですが、それは前頭部などに比べればということです。
つまりこのことをきちんと理解し、患者に真摯に向き合っているクリニックを選ぶべきです。植毛クリニックの医師であれば、頭頂部の植毛の難易度が高いことはわかっているので、そのことを事前に患者さまに話し、ともに治療計画を練っていくと思います。

患者さまの意見を医師の方がきちんと聞いてくれるかどうか。この点が病院選びにおいて大切なことです。