自毛植毛後のお手入れ

薄毛対策の一つに自毛植毛があります。これは自分の後頭部や側頭部の髪の毛を採取し、薄毛部分、つまり前頭部や頭頂部に植える手術です。毛根ごと移植するため、何度でも生え変わり、通常の自分の髪の毛のように扱うことが可能になります。
自毛植毛は現在では大勢の方々に認知されてきましたが、自毛植毛後の手入れの仕方などについてはまだあまり知られていません。
今回は自毛植毛後の手入れの仕方についてお話しさせていただきます。自毛植毛を考えている方も興味がある方も必見の内容となっています。

自毛植毛について

先述しましたが、自毛植毛は自分の髪を利用する植毛法です。 男性ホルモンの影響を受けづらい側頭部や後頭部の毛髪が使われます。そして専用の機器を用いて脱毛部位へ移植していくのです。

毛根下部には毛乳頭があります。これは毛の成長に必要な栄養素を取り入れる組織があり、移植された毛乳頭が毛細血管や神経と結合し、ゆっくりと毛髪が生えそろっていきます。

 

術後ケアについて

術後で大切なことは頭部に余計な刺激を与えないことです。術後すぐは髪の毛も頭皮に定着しきっていません。手術したばかりでする人はほぼいないと思いますが、手術後すぐは髪の毛を洗うことは控えましょう。

翌日から一週間の間もまだまだ注意が必要です。クリニックで行う洗髪ですと安心ですが、自分で行う洗髪ですと、加減がわからず、強く洗いすぎてしまうことがあります。移植した部分はゴシゴシと洗うことは控え、シャンプーなどもあまり使用せず水だけで濡らすだけにとどめましょう。

もちろん移植とまったく関係ない髪の毛の部位についてはしっかりと洗っていただいて構いません。

それから髪を乾かすときはこれもバスタオルでゴシゴシと擦るように拭くのは控えましょう。軽く抑えるだけでもある程度水分をとることはできます。ドライヤーもあまり高温で当てるということはせず、冷風中心に乾かします。

これは術後一週間までの対処法ですが、その時期を過ぎるとある程度強く洗っても大丈夫になってきます。大体術後2週間を過ぎるまでは髪の毛は不安定なので、強い刺激は避けるようにしましょう。洗うときも爪先でゴシゴシ擦るのではなく、手のひらや指の真ん中あたりで優しくなでるように洗いましょう。かさぶたが出来てくるとも思いますが、無理矢理剥がすことは避けましょう。

 

術後に他に注意すること

洗い方については先述しましたが、それ以外にも気をつけるべきポイントはいくつかあります。普段の生活についてです。お酒やたばこは控えるようにしましょう。アルコールの摂りすぎは髪の毛に悪影響を与えます。ニコチンも同様です。

望ましいのはこれを機に禁酒・禁煙してしまうことですが、簡単にはできないという方も多いでしょう。まず、術後2週間は血流の悪化につながる場合もあるので、お酒もアルコールも控えねばなりません。しかし、その後についてどうしても我慢できないという方については、減煙など徐々にタバコの本数減らす方法を取るべきでしょう。

ニコチンは血流を阻害し血行不良につながるので、場合によっては薄毛を悪化させることもあり得ます。せっかく植えた植毛の髪の毛が定着しなければ、なんのために時間を割いて植毛手術をしたのか分からなくなります。

自分のペースでいいので将来的には禁煙につながるように工夫してみましょう。

 

 

まとめ

自毛植毛後のお手入れについてご紹介しました。術後2週間は特に髪の毛の定着のために重要な期間ですので、洗いすぎには注意しなければなりません。アルコールやニコチンの摂取も繰り返しになりますが、せっかくの自毛植毛手術が無駄にならないためにも控えるようにしましょう。

紫外線と薄毛

髪の毛にダメージを与えるものとして代表的なのが紫外線です。しかし、紫外線といってもどのようなものなのか、何故髪の毛にダメージを与えるのか、知らない方も多いと思われます。

今回はこれらが髪に与えるダメージと薄毛との関係性についてご説明いたします。

 

紫外線とは

 太陽からの日射は、波長により、赤外線、可視光線および紫外線に分けられます。可視光線よりも波長の短いものが紫外線です。紫外線(UV)の中でも、波長の長いほうからA・B・C と大別されています。フロン等によりオゾン層が破壊されると、地上において生物に有害な紫外線(UV-B)が増加し、生物への悪影響が増大することが懸念されます。

出典 https://www.data.jma.go.jp/gmd/env/uvhp/3-40uv.html

 

紫外線は髪を痛めるのか

紫外線は過度に浴びることで髪のキューティクルを破壊します。キューティクルは髪の毛の表面を保護しているバリアの様なもの。キューティクルが破壊されると髪の毛が乾燥しパサパサします。この状態を髪の毛が傷むともいいます。

UV-C
大気圏(オゾン層)などに全て吸収され、地表には届きません。

UV-B
ほとんどは大気圏で吸収されますが一部は地表に到達し、人体に悪影響を及ぼします。皮膚細胞のDNAを傷つけるなど、主に皮膚や目の表面に作用し、炎症・シミの原因となります。また、皮膚ガンも「UV-B」との関連が指摘されています。日焼け止めの効果はSPF(Sun Protection Factor)で表示されます。

UV-A
波長が長いため皮膚の奥深くまで到達し、真皮にあるコラーゲンなどを破壊することで、しわ・たるみなどの原因となります。また、一部は目の奥にある水晶体や網膜まで到達するので、白内障の原因と考えられています。日焼け止めの効果はPA(Protection grade of UV-A)で表示されます。

出典 https://weathernews.jp/s/topics/202101/170125/

 

頭皮も痛めるのか

紫外線は過度に浴びると、頭皮のバリア「皮脂」を酸化させ「過酸化脂質」に変えます。こうなるとバリアが無くなり頭皮にダメージを受け易くなります。これにより炎症などの原因になります。過酸化脂質が毛穴に詰まると、炎症などの原因となります。頭皮が炎症を起こすと、髪の毛の成長が妨げられます。

 

紫外線から身を守るには

最も有効な対策は紫外線を浴びないようにすることです。外出をなるべく控え、屋内にいるというのが一番の対策となります。

ただ、ずっと屋内にいることは現実的な対策とは言えません。そこで有効な対策は帽子を被ることです。帽子を被ることで頭皮や頭髪への紫外線は限りなく小さくなります。ほぼゼロです。しかし、帽子のサイズを間違えば血行不良の原因ともなりえます。帽子のサイズは少し大きめのものを選び、キチキチに被りすぎないように注意します。

肌であれば日焼け止めが効果的ですが、UVカットスプレーの使用も効果的です。頭皮に使用する場合は必ず頭皮用のスプレーを選ぶようにすることが大事です。

 

薄毛と紫外線

まだわかっていないことも多いのですが、紫外線を浴びたからといってすぐさま薄毛になることはないと言われています。多くの男性の場合、ジヒドロテストステロンという男性ホルモンの一種の働きが原因で薄毛になると考えられています。

 

まとめ

紫外線と薄毛の関係についてご説明しました。紫外線の浴びすぎは頭皮環境の悪化につながりますので控えましょう。

薄毛の改善には自毛植毛が効果的な場合もございます。薄毛の改善がまったく見られない場合などは、積極的に検討してみましょう。

 

コロナ禍においての自毛植毛という選択肢

まだまだ予断を許さない状況下ではございますが、新型コロナウイルスの感染者も徐々に減少していっています。少なくとも直近のデータでは、都内に関して大幅な増加は見られていません。ただ、油断は禁物です。コロナ禍は何度も終わりそうになっては、新たな変異株が見つかるなどし、その度に感染者が増加しました。隣の国、中国ではゼロコロナ政策が取られているなど、世界を見渡せば、まだまだ新型コロナウイルス感染症が収束に向かっているとは言い難い状況です。

しかしながら、6月から日本でも少しずつ外国人観光客の受け入れを再開するというニュースが報じられたとおり、日常に向かって動き出しています。

このような状況下で、自毛植毛手術をすることは薄毛対策の有効な選択肢の一つとなりうるのかについてお話し致します。

日常が戻る可能性も

まだまだ、新型コロナが収束するとは思えないところですが、気温の上昇などとともに、今よりもぐっと感染者数が減る可能性はゼロでは決してありません。

感染者が今より減少した場合、多くの方は自粛生活をやめ、日常生活を取り戻します。つまりどういうことかというと、外出する人が増え、観光客も戻ります。旅行する方も増えるでしょう。サラリーマンの方は飲み会も増えていくと思われます。

婚活中の方はイベントなどが実施され、出会いのきっかけとなる場面も増加するだろうと思われます。このケースを想定する場合、早めに自毛植毛をするという選択は良い判断となります。多くの人と出会う場面や、異性との出会いの場では薄毛のまま外出したくないものです。

自毛植毛手術をきっかけに性格が明るくなる方もいらっしゃるので、まだ自粛の空気がある今のうちに自毛植毛手術を終えるというのも選択の一つでしょう。

感染がさらに広がる場合

新型コロナウイルスがこのまま収束しない場合も想定してみましょう。確かに世間ではコロナウイルス感染者の数は減っており、緩和も解消に向かっていますが、このまま感染者がいなくなるとは簡単には考えづらいです。

それは、ウイルスは変異を繰り返すものだからです。現在主流のオミクロン株もデルタ株が変異したものでした。仮にオミクロン株からより、感染力の強いタイプに変異した場合は、あっというまに再びコロナ禍となり、緊急事態宣言発令の準備に動くことが想定されます。

しかし、そうであっても自毛植毛手術を中断した方がいいとまではならないかもしれません。再び自粛が広がってしまったとしても、今度は自粛期間中に誰にもバレずに手術を行うことができるからです。テレワーク勤務が復活すると、よりその傾向は強まります。

 

自毛植毛のメリット、デメリット

自毛植毛は薄毛治療の一つです。自由診療のため保険は効きませんが、自分の髪が何度も生え変わるということを再び実感できるため、人気の高い施術となっております。

実際に髪が生えそろうのは、術後半年〜1年を要するので、決断は早いに越したことはありません。

デメリットとしては、髪の毛が生えそろうまでに時間がかかることが挙げられます。もちろん帽子やウィッグの着用で、手術したことを極力バレないようにすることもできます。コロナ禍であれば、人の目を気にする機会も少しは減少しているはずなので、バレる機会も必然的に減ります。

 

まとめ

コロナ禍においての自毛植毛という選択肢についてご紹介しました。コロナ禍では自毛植毛を決断する患者様は増えており、予約が取りづらくなっている可能性がございます。まずはお電話などでクリニックに直接ご相談してみましょう。

薄毛の改善には自毛植毛が効果的な場合もございます。薄毛の改善がまったく見られない場合などは、積極的に検討しましょう。

湯シャンと薄毛

「湯シャン」という言葉を近頃よく耳にしますが、どのような意味かご存知でしょうか。これはお湯だけで髪を洗うという意味です。つまりシャンプーやリンスなどを使わないことを意味します。

今回は湯シャンと薄毛の関連性などについてご紹介致します。

 

湯シャンの効果

湯シャンはお湯のみで髪を洗うことです。つまりシャンプーもリンスもコンディショナーも使いません。湯シャン自体火は古くからあります。頭皮に良い、健康的に保てるなどという理由で湯シャンが近年見直されてきています。

しかし、湯シャン自体は誰にでも合う洗髪の仕方とはいえないので、注意が必要です。

 

湯シャンの問題点

湯シャン自体は頭皮に良いと言われています。汚れや雑菌からしっかり頭皮を守ってくれる、バリアーの様な皮脂が過度に洗い流されるのを防ぐためです。髪や頭皮を守るためには皮脂が一定量必要なのです。

市販のシャンプーは洗浄力が強いこともあるため、皮脂も一緒に洗い流してしまいます。シャンプーは髪に付着した汚れや雑菌もしっかり洗い流せますが、バリアまで取り除いてしまうため、じつは頭皮には悪影響な場合もあります。湯シャンでは、皮脂までは取り除きませんのでバリアが消えることはありません。

しかし、お湯だけでは当然のことながら、全ての汚れを取り除けるわけではありません。

まず、洗った後でも髪がギシギシします。汚れも十分に取り除けていないので、臭いが発生する場合もあります。

 

薄毛予防について

湯シャンをしたからといって薄毛が即座に改善されるというのは考えにくいです。その理由ですが、多くの男性の薄毛の原因であるAGA(男性型脱毛症)の原因は皮脂ではなく、悪玉男性ホルモンによるものと言われているからです。

この男性ホルモンはジヒドロテストステロン(DHT)と呼ばれており、テストステロンと5αリダクターゼが結びつくことにより、発生します。これは皮膚内部での変化ですので、皮脂を改善したところで、薄毛改善の直接原因とはなりません。

ただ、薄毛にはAGAだけではなく、円形脱毛症などストレス性のものや血行不良によるものもあるので、一概にはいえないのが現状です。ストレス性の薄毛の場合は、湯シャン実施のタイミングとストレス解消のタイミングが合わさると、薄毛が解消することがございます。これを湯シャン効果だと思う方もいらっしゃいますが、実際は別の原因である場合も多いです。

 

湯シャンはやめたほうがいいのか

汗の分泌量が多い方は湯シャンはあまり体質にあっているとは言い難いでしょう。頭皮にかいた汗をしっかりと洗い流せないことで、悪臭の原因にもなりますし、汚れた皮脂を洗い流せず、残してしまうことも考えられます。この汚れが皮脂を詰まらせることも考えられます。

しかし、乾燥肌、敏感肌の方の場合は湯シャンにより改善が見られることもございます。もちろん湯シャンだけと決めつけず、シャンプーを使う日も導入するなど柔軟に対応することも可能なので、一度試してみるのもいいかもしれません。

ただ、湯シャンにより薄毛が治るということは非常にレアケースと言わざるを得ないので、薄毛解消目的に湯シャンを導入するのはあまり有効とはいえません。

 

 

まとめ

今回は湯シャンと薄毛の関連性などについてご紹介しました。湯シャンは毛予防効果については正直なところ、疑問符がつきますが、シャンプーと比べると頭皮に良いことは確かです。向き不向きがありますので、一度試してみて合わないなと感じたら、シャンプーで洗う方に戻しましょう。

薄毛の改善には自毛植毛が効果的な場合もございます。薄毛の改善がまったく見られない場合などは、積極的に検討してみましょう。

 

頭皮ニキビと薄毛環境

頭皮ニキビができることがすぐさま薄毛につながるということはないと思われますが、頭皮環境がいいとは言えません。頭皮ニキビとはどのようなものか、放置することでどのような問題があるか、また薄毛との関係性についてもご紹介致します。

頭皮ニキビの原因

頭皮には、毛穴が多く存在し、密集しています。このため、皮脂分泌が多くなり、にきびができやすいのです。 それに加えて、汗をかきやすく髪の毛で覆われているため、通気性が悪く蒸れやすいという、アクネ菌の増殖に適した環境です。アクネ菌が増えると、炎症が起こりやすくなって、にきびの症状が悪化することがあります。
頭皮”にきび”の原因のひとつとしてあげられるのが、ターンオーバーの乱れです。ターンオーバーが乱れると、アカとなってはがれるはずの頭皮の角質がはがれ落ちずに、厚くなります。このような状態になると、皮脂が毛穴の中に詰まりやすくなるので、にきびができてしまいます。

出典 https://www.kracie.co.jp/ph/yokuinin/acne/acne08.html

 

頭皮ニキビはターンオーバーの乱れが原因。皮脂分泌が頭皮に多いことも影響しているそうです。通気性が悪く、皮脂分泌量が多い状態というのは好ましい頭皮環境ではありません。

 

頭皮ニキビは放置してもいいのか

頭皮ニキビができやすいということは毛穴が詰まりやすい状態になっているということです。こういった頭皮環境が長く続くと、薄毛につながるということは否定できません。

頭皮がひどく荒れ、皮脂の分泌量が過剰になれば、発毛サイクルが一気に乱れてしまいます。

こうした状況を放置したままにすると頭皮環境は悪化したままということになりますので、対策が必要です。

頭皮ニキビの対策

頭皮ニキビの対策は至ってシンプルです。頭皮を清潔に保つことが何より大事です。シャンプーを使って毛穴までしっかり洗い、シャンプーを全て洗い流します。シャンプー時には手に取ってしっかり泡立ててから、マッサージをするように頭皮をしっかり洗います。たまにシャンプーを髪にだけつけて洗う方もいますが、そのやり方だと頭皮を綺麗に洗うことはできません。意識して泡立てたシャンプーを使い、頭皮を洗うことが大事です。

また、シャンプーやリンスをしっかりと洗い流した後、タオルドライをしっかり行い、乾かすことも大事です。頭皮を乾かさないまま放置すると雑菌の繁殖につながります。これは薄毛にも関連してくる場合があるので、しっかりとドライヤーを使って乾かしましょう。特に中高年の方の中にはドライヤーを使うことをためらう方がいます。

ドライヤーを使うことが男らしくないように思われる方がいるためです。確かに髪の毛が長い女性にとってはドライヤーは必須ですが、短髪の方が多い男性であれば、必須ではないと思われても仕方がありません。

ただ、湿った頭皮は好ましい環境ではないので、しっかりドライヤーを使って今後は髪を乾かすようにしましょう。

 

食事も大切

頭皮ニキビが出来にくい環境を作ることも大切です。 頭皮ニキビができる原因に、生活習慣の乱れがあります。 規則正しい生活、バランスのいい食事。これをしっかりと意識することで、頭皮の環境も整えることができます。

 

 

まとめ

頭皮ニキビと薄毛環境についてご紹介しました。頭皮ニキビはすぐさま薄毛につながるわけではありませんが、薄毛の悪化とも無関係というわけではありません。頭皮環境を清潔にすることを意識しましょう。

薄毛の改善には自毛植毛が効果的な場合もございます。薄毛の改善がまったく見られない場合などは、積極的に検討してみても良いでしょう。