薄毛が目立ってきたとき、多くの人は我を忘れます。まさか自分がと思うようになり、次第に現実逃避をするようになります。朝起きたらいつも見ていた鏡を見なくなったり、ガラス越しに写る自分の姿から目を背けたりなどです。
しかしこれはあまりよくありません。こうやって薄毛から目を背け続けるとただただ薄毛が進行してしまうからです。「自分は髪などなくてもいい」と固い決心をお持ちの方ならそれでもいいでしょう。しかし多くの人は違うはずです。
薄毛のタイプによっては外国人俳優のようにかえってダンディーさが引き立つという方もいらっしゃいます。しかしこれは日本人もしくは黄色人種では非常に少ないと言わざるをえません。薄毛を自身のメリットとして生かせる人が少ないのです。ほとんどの人は薄毛が見た目でプラスになることはないと、私がここで言うよりも先に気付いていることでしょう。事実、薄毛の方はそうでない方よりも見た目が老けて見えたり、頼りなく見えたりします。薄毛のタイプによっては高圧的な印象を相手に与えてしまう方も少なくありません。やはり可能ならば髪の毛は生えていることにこしたことはないというのが大勢の方が思っていることではないでしょうか。
この多くの人を苦悩の日々へと追いやる薄毛。皆さんはもしかして誤解している部分ばないでしょうか。薄毛に関する情報はインターネットをのぞけばたくさんありますが、なかには間違っている知識が広まっているケースもあり危機感を募らせています。
薄毛の原因にまつわる一般的な誤解
薄毛に関する多くの誤解があり、これらは適切な治療方法の選択を難しくすることがあります。本コラムでは、薄毛の原因に関する一般的な誤解と、それに基づく事実を明らかにします。
誤解1: 薄毛は遺伝だけが原因
多くの人は薄毛を遺伝的な要因だけに帰する傾向がありますが、実際には生活習慣や健康状態も重要な役割を果たします。
誤解2: 帽子を頻繁に着用すると薄毛になる
帽子の着用が直接的に薄毛を引き起こすという考えは誤りです。ただし、不潔な帽子は頭皮の健康に影響を与える可能性があります。
誤解3: シャンプーのしすぎが薄毛の原因
適切な頻度でのシャンプーは頭皮の健康を維持するために重要ですが、過度な洗髪は頭皮を刺激し、薄毛の原因となる場合があります。
誤解4: ストレスは薄毛の直接的な原因ではない
ストレスは薄毛の原因となる可能性があります。特に長期間の高いストレスは、毛周期に影響を及ぼすことが知られています。
誤解5: 育毛剤はすべての薄毛に効果的
育毛剤は一部の薄毛のタイプに効果的ですが、すべての種類の薄毛に対して有効とは限りません。個々の状況に合った治療方法の選択が重要です。
薄毛の主な原因
遺伝
大体、薄毛は遺伝すると一般的によくいわれていますが、実はこれは薄毛になりやすいという体質が遺伝するという意味なのです。よく誤解されている代表例です。つまり、薄毛そのものが遺伝するわけではないということです。
遺伝という意味で非常に大きな影響を与えているもの。これは男性ホルモンの一種のテストステロンというものです。 テストステロンは実は毛乳頭などにひっそりと潜んでいる「5αリダクターゼ」という因子と結びつき「ジヒドロテストステロン」というホルモンに変質してしまいます。
もうお分かりかと思いますが、変質したジヒドロテストステロンがなんと発毛を阻害するのです。そして無慈悲なことに男性の中にはテストステロンが変質しやすい体質の人、そうでもない体質の人がいるのです。
皮脂の過剰な分泌
皮脂は体を守ってくれるバリアのような作用をしていることをご存じでしょうか。皮脂が過剰に分泌されると毛根に詰まります。そしてこれが髪の毛の成長をかなり邪魔してしまうのです。皮脂が酸化して毛根の細胞をかなり弱らせてしまうことで、薄毛を引き起こすのです。
血行不良
これら毛母細胞は、毛細血管に流れている血液から栄養分を摂取しているのです。つまり血管が縮んだり血流が非常に悪くなったりし、毛母細胞にきちんと栄養分が行き渡らなくなる、こうなると健康な頭皮や髪を全然維持できなくなり、残念ながら抜け毛や薄毛の原因となってしまいます。
ストレス
ストレスは自律神経に悪影響を及ぼすことが分かっています。そして血行不良を引き起こします。さらにその人を睡眠不足にもさせるのです。 髪の生成は睡眠中にかなり活発になります。このように髪をそれなりに維持するには質の良い睡眠が必要です。
薄毛原因の真偽について
煙草は薄毛の原因になるか
なります。
ニコチンは毛細血管を収縮させます。そして栄養分を十分に運べなくします。
白髪があると薄毛にならない
嘘です。
白髪はただ単に色素細胞の力が無くなると起こる現象です。薄毛とはほとんど関係がありません。
結論:適切な情報と理解に基づいた薄毛治療
薄毛の原因に関する誤解は、適切な治療方法の選択を妨げる可能性があります。正確な情報に基づいた理解が、効果的な治療への第一歩です。
わずかでも薄毛の原因についての誤解が解けたでしょうか。クリニックの医師などにまずは相談することが大事です。
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