ショックロスについて

自毛植毛は施術後にすぐに効果が現れるわけではなく、半年から1年はみないと、うまくいったかどうかは正確には分かりません。そして、これは多くの方に知っておいてほしいのですが、一度植えた髪がそのまま順調に生えそろうという、ケースばかりではないのです。なんと、周囲の毛も抜けてから生えそろうというパターンもあるのです。これがショックロスです。

自毛植毛手術後は、なんと髪が一時的に抜けるという症状が出ることがあるのです。しかし大事なのはこれはあくまで一時的なものということ。一定期間がたてば髪はしっかり生えてきます。

ショックロスを起こす確率について

ショックロスの確率は一般的に言われているのは20%です。これは決して少ないと言いきれる数字ではないですよね。しかしこの20%という数字には、抜け毛の程度が軽いケースもじつは含まれているのです。そういうケースもあると考えると、手術前よりも明らかに薄毛が目立つということは少ないと言われています。 そしてその中でもショックロスが起きる可能性があると言われているケースですが、これは髪が弱い場合なのです。

ショックロスの可能性ですが、実は医学的にはまだまだよく分かっていません。そのため、たとえ医師でもショックロスを事前に見極めることは極めて困難なのです。そして、これは原因も正確には明確には分からず、ショックロスを起こす可能性、程度は、人による、ケースバイケースと言えます。

全体の髪の15%程

ショックロスですが、髪の毛全体が抜けるわけではないのです。これは大体10~15%ほどの毛が抜けると言われます。実際に全体の髪の15%程度では、これは見た目で即わかるというものではないのです。安心して大丈夫です。

ですが、もともと薄毛が気になる方は、ショックロスがかなり気になると思います。これは1年~1年半の間でしっかり元通りの量になります。そのため、あまり気にしすぎないようにすることが肝心です。抜け毛が増えるところは移植した部分とその近くの麻酔を打った範囲くらい。つまり、この範囲以外の髪がごっそり抜け落ちることはないと言えます。

抜け毛が増えるとき

これについては手術後3~4ケ月後です。本当に個人差がかなりあります。そのためまったく気にならなかったという人も出てきます。そして複数回植毛手術をした人でも、1回目と2回目では抜け毛の量が全然違うことがあります。そして時期によってもかなり変わってきます。

一般的にショックロスの原因はじつに色々ありますが、繰り返しますが医学的に正確なことはよく分かっていないのが現状です。手術の麻酔の影響により、髪が抜けるということが広く考えられています。また移植の範囲の炎症作用などで、これも抜け毛が多くなると言われています。

ショックロスは一時的なものです。1年~1年半後にはきちんと元通りになります。

 

ドナー部から生えてこない、ショックロスか

植毛手術のドナー採取ですが、ドナーを採取した部分は毛がなくなります。ここからさらに薄毛が進行していくのではないかと心配される方もいます。ドナー採取部分が原因となりショックロスを起こすということは考えにくいといえます。

まとめ

自分が初めての手術でショックロスになると、とても不安になります。その気持ちはわかりますが、こういうときは医師の言葉を信じましょう。あくまで一時的なものだからです。事前に知っておくことで大分、精神的に楽になります。悩みすぎるとストレスが増え髪によくありません。

 

施術前でも施術後でもいいので、ショックロスの可能性などのことは、しっかりと医師に質問してみるとかなり安心できると思います。

自毛植毛の手術が失敗することはあるのか

自毛植毛手術は全世界でポピュラーな手術法であり、大勢の方が既に施術を受け、効果を実感しています。自毛植毛手術を行えば、自分の髪が生える。という忘れかけていた感覚を取り戻すことができます。

それはなぜか。自毛植毛は他の施術とは根本的に異なるからです。自毛植毛は髪が生えなくなったところを薬などでどうにかするのではなく、自分の毛髪をいわば毛根ごと移植する手術。つまり髪の表面ではなく、根本からごっそり移植するため、新しいサイクルが生まれます。既に髪の毛が生えなくなった部分から、再び、髪の毛が生え変わるようになるというわけです。

さて、手術の失敗ですが、重篤な症状が発生したり、手術をしたのに改善がまったく見られない、などが挙げられます。実は自毛植毛の手術では、自分の自毛を使った植毛手術のおかげなのか拒絶反応が起こることはまずないと言えます。まったくの失敗というケースはほとんどないと言えるでしょう。

しかし、そうはいっても自毛植毛も歴とした医療行為です。世の中にあるすべての手術と同じように、100%の成功などは確約できません。また、手術が成功したとしても、患者さんのケアの仕方によっては、効果が見られなくなるということもあります。様々なケースがありますので見ていきましょう。

 

失敗例について

 

傷跡が目立つ

自毛植毛自体は成功しても、傷跡が目立ちすぎると患者さんに失敗だと思われることもあります。メスを使った手術法のFUSS法は、毛髪を皮膚ごと切り取りますので、そのようなことが起こりえます。しかし、当院でメインで行っているFUE法であれば、メスを使わないので、そういったことは起こりにくいといえます。

ただ、毛髪の株を採取するためパンチを使うので、正確には直径1mm程度の傷跡が散在することになります。

髪が生着しない

自毛植毛は毛根を移植する手術法です。ということは頭皮から毛根に血が通っていない時間というものがあります。採取したときです。このときは毛根への栄養が止まってしまっています。この時間があまりに長すぎると、細胞がダメージを受け、生着率はとても悪くなります。

治療後にまったく頭皮のケアを行っていない場合も、これは生着率を下げる要因となります。生着した毛根部分は、とても敏感なのです。きちんと正しいケアを行わなければ、じつは元気だった毛髪にまでかなりの悪影響を起こしかねないのです。

 

仕上がりの不自然さ

自毛植毛で最も大切なものは生着率だけではありません。言われて気づく方が多いのですが、最も大切なことの一つにデザインがあります。どんなに髪を植えても、それが不自然な方向に生えていたら、見た目も悪いですし、違和感がどうしてもあるので、自毛植毛した意味が半減しかねません。

つまり、せっかく手術を受けても、他の髪の毛との周囲のバランスが悪い、かなり毛量が多すぎる、または少なすぎる、密度が明らかに偏っているなどがあれば仕上がりはよくなく、本末転倒です。見た目も美しく整える必要があるということです。

ショックロスについて

これは誤解も多くあるので、次回またきちんと説明します。ここでは概要をざっくり説明致します。自毛植毛手術から1~4ヶ月後、なんともともと生えいてた髪の毛が脱落することがあります。約20%の方に起こると言われている現象です。 原因ははっきりと特定されておりませんが、心配はありません。

ショックロスは一時的な副作用です。半年ほど経過すると、目立たなくなります。決して失敗ではないのです。

 

まとめ

 

自毛植毛が成功かどうかは、医師でさえすぐには判断できません。半年から一年は様子を見て、順調であれば問題ないという判断になります。この間の自己ケアも大切です。

頭頂部の自毛植毛の難易度について

自毛植毛に難易度はあるのかという質問をたまにいただきます。簡単な手術というものは存在しません。手術なのでリスクはありますし、こちらも万が一に備え、医療設備で全身全霊で施術しています。簡単な植毛というものはありませんが、難易度の高いと一般的に言われている部位はあります。それは頭頂部です。

頭頂部やつむじの薄毛にお悩みの方はかなり多いのです。これらは夜も寝れないほど悩むほどです。

そのためこれから丁寧に頭頂部の薄毛について解説していきたいと思います。

なぜ難しい?

まず頭頂部はほかの部位と決定的に違う部分があります。それは広さです。生え際などと比べるとその範囲の広さの違いに驚きます。つまり広さが何を意味するかというと大量の髪の毛を植毛しなければならないということです。

手術時間が長引くと植毛毛の定着率は下がります。大量の髪の毛を移植するということは手術時間を短く終わらせるということは困難だということにもなります。もちろん、こちらはクリニックによって様々な対策がとられています。そのためここでは一般的な話になります。

頭頂部ですが、これは毛髪の見え方により、髪がかなり濃くも薄くも見えてしまうという部位です。M字部分などほかの頭の正面やもしくは側面はサイドの毛髪をすこし垂らせば濃く見せることも可能といえば可能ですが、こと頭頂部は毛髪の薄い部分をとても隠しにくく、ここにボリューム感を出すのがとても難しいです。もちろん個人差もありますが、いわゆる大体のつむじ周りの髪の生え方はおおかた放射線状になっており、かなり複雑な毛の流れになっています。つまり機械的に植毛していくことがまったくできず、常にヘアデザインを考えながらの作業となります。そのため時間もかかります。

実は自毛植毛は時間との勝負といえます。そのため患者さんの個性に合わせ、瞬間的に判断し作業を行う確かな技術力が必要とされます。頭頂部は他の部位よりも医師の技術の差が出やすいのです。

 

頭頂部の自毛植毛を行う医院選び

 

技術力

自毛植毛は手術時間が結果にとても密接に関係します。それは先ほどきちんと述べた通りです。移植網を採取した毛の細胞をちゃんと新鮮なうちに素早く移植できるか。ここがキーポイントです。もちろん施術後の発毛にも非常に関係します。そして、頭頂部へしっかりと大量に移植毛を植毛できるかどうかの技術力ももちろん必須です。

デザイン

こちらも先ほど述べましたが、頭頂部は髪の毛のボリュームをしっかりと出すことがとても難しい部位なのです。そして毛の流れもそれなりに複雑で、ここにただ移植するだけではやはり密度不足に陥りがちということです。

各々患者さん個人の頭皮の状況、そして毛質、もちろん毛の流れなどをきちんと理解しボリュームを演出することが必要なのです。

植毛経験者から話しを聞くのが安心ですが、そうそう簡単に近くにいない場合の方が多いのです。

 

まとめ

頭頂部の手術に関しての医院選びで迷ったときは、きちんとした植毛専門のクリニックを選び、長年植毛に携わってきたドクターがいるかどうかという基準で選ぶことをおすすめします。

頭頂部の自毛植毛は難しいですが、しかしそれは前頭部などに比べればということなのです。つまり、毎日手術をしているような植毛専門のクリニックであれば、数もこなしています。症例によっては問題なく施術をしてくれるでしょう。

ここではざっくりと頭頂部と広く取り上げましたが、頭頂部の症例も様々な種類があり、個人差があります。まずは一人で悩む前に植毛クリニックへ早めに受診するのが良いでしょう。相談事を親身に聞いてくれるかも医院選びの大事なポイントです。