自毛植毛手術が適さない人

自毛植毛手術がいま非常に注目を集めている理由は何故でしょうか。それはとても明確な理由なのです。薬のように副作用に怯えることがないため、多くの人に適しているといえる手術だからです。

しかし、この万能な自毛植毛手術ですが、本当に誰でも受けることができるのか。これはクリニックでもよく患者様から質問されることです。

ここで簡単に結論を述べてしまいますが、例外なくどんな人にでもできる手術というものはありません。植毛手術もそうです。

しかし手術が適さない人というのはどのような人か。という点について詳しく解説していきます。

自毛植毛手術について

まず、多くの方に知って頂きたいのは、自毛植毛手術が医療行為だということです。施術によってはメスも使います。もちろん麻酔も使用します。

誰でも無免許でできるわけではなく、これはきちんと医師免許を取得した医師が手術を担当します。ただ区分として植毛医というものはなく、形成外科医や皮膚科医が多いのです。

手術も髪の毛を手で抜くのとはわけが違い、繊細な作業の連続となります。髪の毛は末端の毛母細胞ごと採取し、植えなおしますので、当然出血もしますし、術後しばらくは腫れるので安静にしなければなりません。

手術中はモニターで脈拍や血中酸素濃度を常に確認します。つまり植毛をするということは、手術を受けることと同義だということを知って頂きたいと思います。

どんな人でもできる?

自毛植毛手術は多くの方に適した薄毛対策です。しかし、ここにはもちろん例外も存在します。例えば、持病を持っている方や施術当日体調不良の方などです。さらに当院では、新型コロナウイルス感染症対策として、来院や施術当日に37.5度以上の体温がある方の受診等をお断りしています。

したがって、どんな方でも施術できるというのは正しくないかもしれません。だけれども、特に持病がなく、体調不良でもない方であればほとんどの人が問題なく施術できるので、多くの人におすすめできる施術とは言えるでしょう。

一般的に持病の中でも懸念されるのが、糖尿病を患っている方です。糖尿病は傷の回復が遅く、化膿する恐れもあるため、手術そのものを行う際は注意が必要です。

糖尿病は手術のリスクが大きいと言えます。ただしここで誤解して欲しくないのですが、これは自毛植毛だけが特別難しいということではありません。あくまで手術全般に対して述べていることです。

また、ストレス性の精神疾患の方も手術が難しいケースがあります。その他、皮膚疾患やアレルギー持ちの方も場合によっては手術に適さないということがあるでしょう。

こちらは、症状の軽重などを見極める必要があります。そのため、自分一人で手術の可否を判断するのではなく、最終的に医師の判断を仰ぐことが何よりも大事です。

 

自毛植毛向きではない頭について

最後に補足として覚えてほしいことがあります。頭に髪の毛がまったくないという方は自毛植毛手術を受けることが難しいということです。わずかであれば、別の体毛を移植することができるかもしれませんが、最適解ではありません。

ただ、側頭部や後頭部などに髪の毛さえ残っていれば、それは前頭部だろうが頭頂部だろうが、あらゆる場所に自毛植毛することが可能です。

そして一度髪を植えるとその部分の髪の毛は、昔の自分自身の頭髪と同じように、発毛サイクルを繰り返します。つまりは成長しきると抜け、また生えてくる。通常の髪の毛とまったく同じ状態になるのです。

 

まとめ

自毛植毛には例外があることが分かりました。しかし、多くの方は問題なく施術を受けることができるので、薄毛対策の選択肢として自毛植毛がよく選ばれるという理由にもなっています。

 

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