無毛症

無毛症とは?

スキンヘッドの男性のイラスト毛髪がまったく生えてこない遺伝性の病気は無毛症と呼ばれる。また、ごく少量の毛髪のみが生え、完全に生えそろわない症状においては乏毛症と呼ばれる場合もある。無毛症に類似した言葉で脱毛症というものがあるが、これは後天的な要因により毛髪が抜け落ちる病気である。よって、無毛症と脱毛症は異なる病気であることをよく理解したい。

先天性の場合が多く、遺伝子異常を原因として発症することがある。また、無毛症は、毛以外の組織にも歯や爪などにも同時に異常がみられる疾患と関連して発症することもありえる。そのほか、男性ホルモンの働きが異常を示し、思春期に生えるべき陰毛が正常に生えないことで生じる無毛症も存在する。

病気の特質としては、生まれつき毛髪がみられない、または毛が生えた状態で産まれてきても生後数ヶ月以内、あるいは1~2年以内にすべての毛髪が抜け落ちてしまい、そのまま生えてこなくなる、というものである。

そのほか、毛の生え方以外にも、歯の形や生え方、爪の形状に異常を示すこともあれば、精神発達に遅れがみられることもある。実際にどのような経過をたどるのかは、原因によってさまざまである。

原因についてはまだ解明が進んでいないが、遺伝による影響が強いものとみなされている。
後天性の場合は、ホルモンの極端な乱れや放射線、あるいは皮下脂肪型の肥満等が原因となることがある。

有効な治療法などは確立されていないが、専門医を探して精密な検査を受けた上で、長期的な対策を相談していくことが求められる。現在、日常生活を送るにおいては、かつら等の活用が有効である。