フケと薄毛の関係

フケとは?

誰にでも出るフケ。その正体は古くなった細胞です。
頭皮の表皮では常に新しい細胞がつくられ、やがて、はがれ落ちます。
この古くなった細胞がフケなのです。
フケの原因としては、アンドロゲン(男性ホルモンの一種)や皮膚の常在菌が関係していると考えられています。
あまり知られていませんが、フケの原因のひとつである「フケ原因菌」は、皮脂を食べて生きるカビの一種で、誰の頭皮にも住んでいます。

増えすぎると、フケ・かゆみの原因になることがあります。洗い過ぎも大量のフケの原因になります。

フケを抑えるためには?

フケが大量に発生すると気になるのは当然のことです。自分で気になるどころか周りからの目も気になってしまうものです。そのため、フケを取りたい気持ちから一日に何度もシャンプーをしてしまいがちですが、フケが気になるからとシャンプーのし過ぎはNGです。洗い過ぎは、かえってフケの大量発生を招いてしまう可能性があります。フケで悩む人にとっては、できるだけ皮脂を取り除きたいと思うものですが、実は皮脂には雑菌の侵入を防いだり、地肌を保湿したりする役割があるのです。つまり、シャンプーをすればするほど、本来あるべき皮脂までもが除去され、そのせいで地肌は乾燥してしまい、その結果フケが発生しやすくなります。フケを抑えるためには、シャンプーで頭皮を清潔に保つことがとても大切ですが、もし今、一日に何度もシャンプーをしているなら、まずはシャンプーを控えましょう。適切な頻度は、一日一回です。

使うシャンプーを見直そう

フケの発生は、使用するシャンプーが原因になっていることも考えられます。とくに、しっかりとフケや皮脂を取り除きたいからと、洗浄力の強いシャンプーを使っているなら要注意です。過剰な刺激によって頭皮や髪にダメージを与え、フケの発生を加速させている可能性があるからです。フケの発生を抑えるなら、低刺激のシャンプーを選びましょう。
シャンプーは、洗浄成分によって「石鹸系」「高級アルコール系」「アミノ酸系」の3種類に分けられます。
石鹸系は、成分の安全性は高いものの洗浄力が非常に高いため、髪や頭皮にとって刺激になる場合があり、おすすめできません。また、高級アルコール系は、泡立ちが良く汚れを落としやすいものの、石鹸系以上の洗浄力があるため、やはりおすすめできません。現在、石鹸系や高級アルコール系のシャンプーを使っているならまずは使用をストップしてください。そして、髪や頭皮に刺激の少ないアミノ酸系シャンプーに変えましょう。アミノ酸系シャンプーの洗浄力は石鹸系や高級アルコール系に比べるとやや落ちるものの、毎日使用しても髪や頭皮の健康を損なわないメリットがあります。シャンプーはパッケージを見ただけでは洗浄成分の違いを判断することは難しいですが、ボトル裏の成分表を見えればすぐに判断できます。
成分表示名をチェックしておき、アミノ酸系に該当する成分を含むシャンプーを選んでください。

正しい頭皮ケアでフケを撃退!

フケ症は放っておくと、脱毛につながる場合もあります。正しい頭皮ケアのポイントを知って清潔な頭皮を手にいれましょう。

①少なくても1日おきにシャンプーを

洗髪の回数は皮脂の分泌量や季節などによって違ってきますが、
少なくとも1日おきの洗髪をおすすめします。

②生活習慣を見直そう

食事は規則正しくとる。
ビタミンB群を多く含む食物(豚肉、ほうれん草、牛乳、レバー、シイタケなど)をとるように心がける。
アルコールや脂肪分の多いものをとりすぎないようにする。
過労、ストレスをさけ、十分な睡眠をとる。

皮膚科でのフケ治療

フケの多くは日頃の手入れで治るのですが、症状が強い場合はクリニックで診察を受けましょう。

クリニックでは主にステロイドやケトコナゾール(抗真菌薬)などの外用薬がよく用いられます。

痒みが強いようなら、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬などの飲み薬や、また皮膚の新陳代謝を促進するためにはビタミンB2やビタミンB6などが用いられます。

頭皮だって顔と同じ皮膚!
顔の保湿ケアと同じように、頭皮の乾燥もしっかりケアして、乾燥の季節を乗り切りましょう。

監修医師

井上 浩一 アスク井上クリニック院長

井上 浩一 アスク井上クリニック院長

経歴

1988年熊本大学医学部卒業
熊本大学医学部付属病院 勤務
1989年某大手美容整形外科クリニック 本院勤務
1998年都内美容外科クリニック 院長就任
2002年植毛クリニック開院
2014年アスク井上クリニック 開院
2022年アスク美容クリニック銀座 開院

学会等実績

日本美容外科学会 / 日本臨床毛髪学会 / 日本頭蓋顎顔面外科学会

井上 浩一 アスク井上クリニック院長

坂本 有孝 アスク井上クリニック副院長

経歴

2000年3月久留米大学医学部卒業
2000年4月久留米大学病院(形成外科)勤務
2005年7月国立病院機構九州がんセンター(形成外科)勤務
2006年7月久留米大学病院(形成外科 助教)勤務
2009年7月済生会福岡総合病院(形成外科 主任医長)
2012年4月済生会福岡総合病院(形成外科 主任部長)
2013年4月某大手植毛クリニック福岡院 院長
2015年4月某大手植毛クリニック新宿本院 院長
2023年7月アスク美容クリニック銀座院長就任
2025年4月アスク井上クリニック副院長就任

学会等実績

日本形成外科学会認定専門医 / 日本臨床毛髪学会会員