海藻類・酒・タバコは髪にいいの?
「海藻類は髪によい」と昔から言われてきました。
しかし海藻類はビタミンやミネラルをたくさん含んでいて体にはよいのですが、髪の発育とは残念ながら関係ないのです。
しかしながら毛髪は皮膚細胞が進化したものです。血液から栄養をとって毛母細胞を増殖しているので、体の健康によいものは髪にもよいと言えます。海藻類は食べるべきでしょう。
逆に、辛いものは髪に悪いという説も同様です。健康を害さない辛さなら影響はまったくありません。
酒・タバコは適量で楽しむべき?
酒・タバコはどうでしょう。
日本酒は一合、瓶ビールなら1本以上飲むと、内臓が疲れ血液の質を下げます。もちろん髪にもよくありません。
タバコは血管を収縮させるので毛細血管の血流が減少します。この二つは、髪によくないのですが、脱毛するかといえば、必ずしもそうではありません。しかし間違いなく悪影響を与えるので、ほどほどにすべきでしょう。
白髪を抜いても意味がない?
白髪が生えると、周囲の髪に広がるのではと思って抜く人がいますが、これはまったくの俗説といえます。
白髪が広がることはありません。そのため見つけて抜いても意味がありません。
白髪を抜いてそこから黒髪が生えてくるというのも迷信です。
毛根周辺の環境がよくなり、メラノサイトが活性化されればですが、色素の量が増えて黒くなる可能性はあります。そうでない限りは、白髪のあとに黒髪が生えてくるということはありえないといえます。むしろ抜くことで毛量が減るので、かえってよくないです。
白髪の人は薄毛にならない?
人間の髪は1か月で約1センチ伸びると言われています。20センチの人なら約2年かかっています。その間にメラノサイトが変調をきたし、下のほうから白い髪が伸びてくることはあります。
白髪が増えてきたからといって、脱毛が促進されるわけではありません。白髪の人は薄毛にならないというのも根拠がありません。白髪と脱毛は、別の要因です。
帽子を被るときの注意点、ケアの方法は?
帽子と脱毛は、まったく関係がないとは言えません。帽子そのものが悪いのではありません。長時間・長期間被り頭皮が蒸れた状態になるのが問題なのです。
蒸れると雑菌が繁殖し、頭皮が不衛生になります。そのため毛根に悪影響を与えます。帽子をかぶる人は必ず脱毛がひどくなるというわけではありません。しかし髪にとってはマイナス要因になるとはいえます。
汗は特に要注意です。頭皮に汗をかき、そのまま放置しておくと蒸れて雑菌が繁殖しやすくなります。シャワーで汗を流し、頭皮は常に清潔に保つように心がけておくべきでしょう。
帽子をかぶるときは、こまめにタオルなどで頭部の汗を拭き、風を通すのがよいでしょう。
しかしながら、帽子をかぶらないほうが髪によいのかというと、そうとも限りません。紫外線が髪や頭皮を傷めるからです。紫外線で脱毛にまで至ることはないとしても、頭皮が直射日光で日焼けし炎症を起こすようだと、もちろん皮膚にも毛根にもよくありません。
直射日光を避けるため、夏場は帽子をかぶる方が良いです。ただ汗をかいたあとのアフターケアがとても大事です。
遺伝するのは脱毛ではなく体質?
父親や母親の親戚などが毛髪の薄い家系である場合、自分もそうなる可能性があると疑っておくべきでしょう。
遺伝しやすいのは、脱毛のなかでも「男性型脱毛」といわれるものです。
といっても、脱毛そのものが遺伝するのではありません。
男性型脱毛は、男性ホルモンと5aリダクターゼという酵素、そして男性ホルモンを補足するレセプターの3つが関係し起こります。
男性ホルモンの分泌が旺盛かつ、レセプターが毛根周辺に存在し、5aリダクターゼの働きが重なって脱毛しやすくなるのです。
毛髪は男性ホルモンの影響を受けやすいので、女性より男性のが脱毛しやすくなります。女性の場合、体質遺伝の心配は少ないのですが、あくまで男性型脱毛の場合です。他の原因での脱毛は起こりえます。
ヒゲは男性ホルモンの影響下にあります。ヒゲの濃い人は髪が薄いという一説も、あながち間違いとはいえないでしょう。
間違いのないケアをしっかりして予防すれば、脱毛になる危険性は小さくすることができます。