白髪が増えたという悩みの人と、薄毛で悩んでいるという人はそれぞれ別の人である印象があります。
よく白髪の人は薄毛にならないという俗説もありますし、逆に白髪も薄毛も原因は同じという話もたまに聞きます。
このように白髪の人は薄毛に、薄毛の人は白髪になることはないのでしょうか。
それぞれの原因を分析し、ご説明いたします。
目次
両方の原因は似ている
まず白髪が多い人は薄毛にならないというのは誤りです。薄毛と白髪の原因は似て非なるものというほどではないので、白髪が生えていたとしても薄毛になることはあります。
ただ、強調したいのが、薄毛と白髪の原因は確かに似ていますが、まったく同じではないということです。従って、白髪があることで薄毛リスクが増すことはありますが、白髪の人が誰でも薄毛になるということではないのです。これは逆も然りです。
白髪は頭の血行が悪くなり、栄養が行き届いていない状態です。色素細胞が正常に働かないため、起こります。また老化で、色素細胞のみが働かなくなり、白髪が生えるということもあります。
薄毛はAGAの場合、テストステロンと5αリダクターゼが結びつき、悪玉男性ホルモンになることなどが関係しています。このように、薄毛と白髪の原因はそれぞれ違うものであることがわかります。しかし、似ている部分もあるのです。
老化による色素細胞の働きを除くと、白髪発生のメカニズムと薄毛は共通している部分もあるといえます。栄養不足や睡眠不足、紫外線の影響も促進に否定できないことはどちらも同じです。
白髪の人も将来的に薄毛になってしまう可能性などを否定できないということです。髪の毛が残っていれば、白髪になる可能性もあります。
白髪の原因について
白髪の原因を詳しく見てみましょう。
白髪とはメラニンが抜けてしまった髪のことです。聞いたことがある人も多いと思われますが、頭皮のメラニン細胞であるメラノサイトでメラニンは作られます。このメラノサイトが何らかの原因でメラニン色素を作れなくなる、それによって白髪になるのです。
ちなみに髪の色はメラニン色素により決まります。種類や分量の違いにより髪の色が決まります。ユーメラニンの分量が多いと黒髪になります。
薄毛の原因
薄毛(AGA)の原因は白髪の原因とは大きく異なります。薄毛は先ほども説明しましたが、より詳しくご説明します。善玉男性ホルモンと呼ばれているテストステロンと、5αリダクターゼという酵素が結びつきジヒドロテストステロン(DHT)というホルモンに変換されます。
これは胎児期における男性外生殖器の形成で、男の赤ちゃんが母親の胎内で成長する過程で必要とされていますが、思春期以降は男性にとって好ましくない働きをすることで知られています。具体的にご説明すると、AGAやニキビ、前立腺肥大などの原因でもあり、悪玉の男性ホルモンと言われています。
この悪玉男性ホルモンが、毛乳頭細胞の受容体と結合。すると抜け毛の原因になるTGF-βという脱毛因子を生み出すのです。TGF-βは、毛乳頭細胞や毛母細胞が分化するのを抑制するので、髪の成長を妨げます。結果としてヘアサイクルを乱し、抜け毛につながります。
ただ、これはあくまで男性の約3割とされているAGAの方の場合です。薄毛の原因はさらに数多くあります。例えば食生活が原因で血行不良となり、毛細血管までうまく栄養が届かなくなることで薄毛となる人もいます。
血行不良は、直接的ではないものの白髪の発生とまったく無関係とも言えないのです。
まとめ
白髪の原因、薄毛の原因をご説明しました。
両者が全くの無関係ではないということがわかったと思います。悪化を防ぐため生活習慣の改善に努めるようにしましょう。
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