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頭皮の血行促進を心がける
人間の血液量は体重の約8パーセントといわれ、食事などで摂取した栄養や酸素を体の末端の細胞まで運び、各組織でできた老廃物や二酸化炭素を腎臓・肝臓といった処理器官へ運ぶという大事な役割を担っています。
そのため、運動不足やストレス、寝不足などによる自律神経失調症、糖分・塩分の摂りすぎなどで血行不良を起こすと、体内に栄養が行き渡らず、老廃物がたまり、体に悪影響を及ぼします。
なかでも、髪をつくり、上へ上へと押し出して伸ばしていく毛母細胞は、人間の体のなかで最も活発に細胞分裂しており、それだけ大量の栄養を必要とするところです。
もともと頭皮の温度は平均体温よりも2度前後低く、血液が流れにくい状態です。そこに血行不良が重なれば、栄養補給が滞り、細胞分裂の活力を失い、抜け毛を促進しかねません。
髪にとって、頭部の血行のよし悪しはまさに生命線ともいえるほど重要なので、頭皮の血行促進を常日頃から心がけるようにしましょう。
頭皮のチェックとマッサージが有効
朝起きて髪を整えるとき、頭皮の色を確認して血行の具合をチェックしましょう。もし、頭皮が赤黒ければ要注意。静脈の流れが悪くなって、鬱血しています。
頭皮の血行をよくするには、食事や生活習慣のほかに、マッサージも有効です。
両方の耳から頭頂部へ向かうそれぞれの線と、顔を左右に分けたときの中心線のまじわるところに「百会」、後頭部のつけ根に親指を当て、頭頂部に向かってすべらせて、指が止まるところに「風池」と呼ばれるツボがあります。この2点を特に意識し、左の図のように指の腹で円を描くように頭部全体をもみほぐします。
軽く頭皮をつまんだり、トントンと叩くも有効です。頭皮マッサージには、血液・リンパ液の流れを促進させ、頭皮の弾力を取り戻し、自律神経の働きを活性化させて精神の疲れを癒す効果もあります。30秒程度でよいので、励行しましょう。
首や肩の凝りも、頭皮への血行を悪くします。人さし指、中指、薬指の順で、凝っているなと感じる部分に指の腹をあて、ゆっくりと押しながらほぐします。
また、頭皮を適度に刺激できるうえにブラシ自体に血流を促す効果があるものもある、ヘアブラシを使用したマッサージもオススメです。マッサージは毎日の習慣にしてこそ効果を発揮するので、グッズに頼るなどして手軽にできるものを続けることが大切です。
足裏は第二の心臓
さらに、忘れてはならないのが足の裏のツボです。足は「第二の心臓」と呼ばれ、血液の循環をよくし、全身の新陳代謝を促進させる働きがあります。
足の裏には胃や腎臓、肝臓、目、耳などの各器官の経絡が集まっており、そのツボを親指の腹や先の丸い棒で押すことにより、気の流れをよくし、疲れを取り除いてくれるのです。
足裏マッサージに関する本はたくさんあるので、それを参考にすれば、自宅で手軽に行うことができます。
1日おきに20分程度を目安にして、続けてみるとよいでしょう。
頭皮マッサージの効果を高める
頭皮や首、肩、足裏などのマッサージと共に、入浴、適度の運動も血行促進には欠かせません。
湯船に浸かることは血行を良くするのに非常に効果的です。
ひとり暮らしの方や、仕事が忙しかったりすると湯船に浸からずシャワーだけで済ませている人も多いと思います。
ゆっくりと湯船に浸かることで血行が良くなり、筋肉に溜まった老廃物を綺麗に排出しやすくなり、肩こり腰痛、頭痛などの症状も緩和できます。体の芯から温まることがとても重要ですので、シャワーだけではなくなるべく湯船に浸かるようにしましょう。
正しい頭皮マッサージで頭皮を柔らかくすることにより、血行が良くなり、顔のハリや健やかな髪を育てるための土壌作りに繋がるのです。
これらを上手に組み合わせてストレス解消や血行促進を心がけ、髪と体の健康を増進してください。
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