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移植孔

自毛植毛に関する専門用語のこと。自毛植毛とは、自分の毛根を採取し別の場所に埋め込み生着させ毛髪をそこから発毛させることを言うが移植した毛根を移植する際に埋め込む孔のことをいう。

移植孔は、元々ある孔ではなく人工的に極小の孔を開けて作られる。人間の毛髪の生え方は複雑であり、人によって全く異なるものとなるので、医師がまず移植孔のデザインをする。自然な毛髪の流れを作りあげるには経験と技術ある医師の存在が必要不可欠である。また、移植孔と移植孔の間隔も移植したグラフトの生着率に多いに関わってくる。

移植孔を形成する際には、グラフトの形や植毛した後のデザインを考えて極小の孔を開けている。植毛の際は、移植孔にグラフトを埋め込むが生え際が目立つ部分には小さ目の移植孔に小さ目のグラフトを使用する。また、目立ちにくい部分には大き目の移植孔に大きめのグラフトを埋め込みボリュームを出せるよう工夫している。

スリットホールとホールの違いmedical_fukukuukyou_syujutsu

移植孔には種類があり、スリットホールかホームかに分かれる。スリットホールとは、丸い孔ではなく一線のようなデザイン。これは移植した後に孔が目立ちづらいというメリットがある。

現在の植毛はホールよりもスリットで行われる方法が多いようだが、スリットで余計な隙間を作らずに高密度にしようとすると畑のような状態になってしまう。スリットの移植孔の際には熟練の技術と経験が必要だ。

ホールとは、丸い孔のことである。ホールにするメリットは、移植したグラフトに丁度よく収まるため少ない出血で済む。また、高密度での移植が可能になる点である。逆にデメリットはというと、スリットと比較すると皮膚のダメージが大きくなることが言われている。高密度に移植できるとは言えど高密度にしすぎると点であるものが傷として治ってしまう可能性もある。また、既存の毛がある場所にホールを作成することは難易度が高くなり、手間がかかる。

 

 

 

紫外線

紫外線とは?

太陽からの日射の中の可視光線よりも短い波長のものを紫外線と呼ぶ。
種類は3つあり、長い方からUV-A(315-400nm)、UV-B(280-315nm)、UV-C(100-280nm)に分けられている。
UV-Aは、地表に到達をするが、生物に与える影響は低いと言われているが、真皮層に影響がありコラーゲンを壊し肌を老化させる。
UA-Bは表皮に影響があり、メラニン色素生成を促す。日焼けをし発がんのリスクがある。

UV-Cはオゾン層、酸素分子によって地表や肌に到達しない。

 

紫外線の波長ごとの特徴

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近紫外線 (波長 380–200 nm)
UV-A (波長 315–380 nm)
太陽光線由来のもののうち、5.6%が大気を通過する。冬季及び朝夕でもあまり減衰しない。皮膚の真皮層に作用し蛋白質を変性させる。皮膚の弾性を失わせ老化を促進する。細胞の物質交代の進行に関係しており、細胞の機能を活性化させる。また、UV-Bによって生成されたメラニン色素を酸化させて褐色に変化させる。サンタン (suntan)。
UV-B (波長 280–315 nm)
太陽光線の由来のもののうち、0.5%が大気を通過する。表皮層に作用するが、色素細胞がメラニンを生成し防御反応を取る。これがいわゆる日焼けである。この際ビタミンDを生成する。サンバーン (sunburn)。
UV-C (波長 200–280 nm)
オゾン層で守られている地表には通常は到達しない。強い殺菌作用があり、生体に対する破壊性が最も強い。地球温暖化やハロン系物質によりオゾン層が破壊されると、地表に到達してあらゆる生物相に著しい影響が出ることが懸念されている。
遠紫外線、真空紫外線 (VUV, Vacuum UV) (波長 10–200 nm)
酸素分子や窒素分子によって吸収されるため、通常は地表には到達しない。真空中でないと進行しないため「真空紫外線」 (vacuum ultraviolet)と呼ばれる。
極端紫外線 (波長 10–121 nm)
極紫外線とも呼ばれる。極端紫外線は、物質の電子状態の遷移により放出される。X線との境界はあいまいである。30 nm 近辺の波長は、価電子帯の電子が伝導帯に遷移する際に放出されるのに対し、それより短い波長のものは、内側の核電子のエネルギー状態の変化により放出される。この長波長側の端は、He+によるEUV/XUV放射が 30.4 nm である。波長の短いものはサイクロトロン放射によっても放出される。この領域の紫外線は、X線と分類されることもある。

創傷治療

創傷治療とは? 

傷の回復を早めることを目的とした治療全般を指す言葉。

ひと昔前の日本社会ではあまり顧みられていなかった分野で、欧米を中心に研究がさかんに繰り返されてきた。現在は国内においても、医療の多様化を背景に創傷治療に対する需要が高まっている。
美容外科の普及も、傷痕を残さない方法を追求するという観点から創傷治療の発展に拍車をかける結果をもたらしている。

植毛においては、グラフトの採取や患部への埋め入れ等の作業が発生するため、頭皮に損傷を与える確率がきわめて高い。そこで創傷治療を行う必要性も自然と高くなる。
仕上がりを高めるだけではなく、苦痛を緩和したり頭皮の変形といった症状を防止したりする上でも重視されている。

産後脱毛症

産後脱毛症とは? 

女性に特有の脱毛症。
出産を終えて2~3ヶ月後の時期を迎えた女性は、急に抜け毛が増加してしまうことがある。あくまでも一時的な症状であり、半年以上経過すると自然に収まる。

ただし、万一いつまでも抜け毛が止まらない場合は、異なる脱毛症を発症している恐れがあるため医師の診察を受ける必要が出てくる。

原因は、女性ホルモンの一種「エストロゲン」の増加にあると考えられている。
エストロゲンにはもともと、ヘアサイクルの成長期を長期化させる作用がある。出産が近づくとエストロゲンが体内に増えるが、出産と同時にエストロゲンは急減する。これによってヘアサイクルが一気に休止期に突入してしまうため、抜け毛が増加する。

ジェネリック

ジェネリックとは? 

特許が期限切れとなった医薬品を表すために頻繁に用いられる言葉。
日本では、後発医薬品という訳語が使われることも多い。

ジェネリック医薬品は、まだ新しい薬品と比べて開発や販売にかかるコストを控えめにできる。
このため医療費を削減できるという大きなメリットがあるため、国家全体で推奨されてきた。実際に消費者にとっては、安価に購入できるという恩恵がある。

植毛においてもジェネリックの商品がしばしば注目を集めている。
とはいえ、厳密にはジェネリックではない商品も多い。たとえばプロペシアのジェネリックとされているフィンペシアは、実際には正当なジェネリック医薬品ではない。
しかし成分や効果に関して共通点が多いことや、価格が元の商品より安めになっていることは間違いない。

スカルプ・エクスパンダ―法

スカルプ・エクスパンダ―法とは? 

薄毛・抜け毛をカバーする手術のひとつで、スカルプ・リダクション法を発展させた方法。
薄毛が顕著な部分の皮膚を切り取り、周囲の皮膚を縫合する点はスカルプ・リダクション法と変わらない。

この方法の特異な点は、頭皮の伸縮性を増すために、頭皮と頭蓋骨の間に風船状の「エクスパンダ―」を挿入する。
エクスパンダ―は、シリコンでつくられており、術後しばらくしてからその中に注射を通して生理食塩水を少しずつ注入する。こうして人為的に頭皮を伸ばしてから頭皮の切除を実施する。

エクスパンダ―を挿入するときは全身麻酔を用いるが、生理食塩水の注入の際は苦痛を感じる点が大きなデメリットとなっている。
また、エクスパンダ―を入れている間は頭部が不自然に膨らんで見えてしまうことも無視できないデメリットである。

スカルプ・リダクション法

スカルプ・リダクション法とは? 

薄毛・抜け毛をカバーするために考案された手術のひとつ。1970年代に発表された方法で、現在ではメジャーな方法ではない。

この方法では薄毛が進行している部分の頭皮を適宜切り取る。その後、周囲の頭皮を縫合して終了となる(植毛を行うわけではない)。

この方法では手術が比較的短時間で終わるため、費用や患者の負担という観点で見るとメリットがある。それから、薄毛が進行している部分を、(植毛手術や投薬による治療と比べて)素早くカバーできるというメリットも大きい。

デメリットは、この手術を終えてから周囲の頭皮の脱毛が顕著になる傾向が確認されていることである。また、頭髪の密度や自然な仕上がりを損ねるというデメリットもある。

シングルグラフト

シングルグラフトとは? 

現代の植毛手術で頻繁に利用される「グラフト」の種類のひとつ。
名前の通り、ひとつの毛包に1本の頭髪だけを含む種類を指す。

基本的に、植毛の際は少なくても数本単位のグラフトを主として用いる。
ただし、生え際のような人目にふれる部分については、シングルグラフトを適度に用いるケースがある。これは、より自然な仕上がりを目指すにあたってシングルグラフトが役に立つ可能性が高くなるためである(もちろん、手術を引き受ける医師の腕前が最大のポイントであることに変わりはない)。
密度の濃い移植が必要なパーツについては、シングルグラフトを用いることはない。

壮年期脱毛症

壮年期脱毛症とは? 

青年期を終えてから(40歳以上に入ってから)はじまる脱毛症の総称。

AGA(男性型脱毛症)の一種と分類されることもある。実際に、頭頂部(M型)または前頭部(O型)から脱毛していく点や、その部位の頭髪が徐々に細く軟らかくなっていく点で共通している。
原因についても、ジヒドロテストステロン(DHT)のような男性ホルモンや遺伝等の影響が指摘されているという点で共通している。

いずれにせよ頭皮には毛包が残っており、改善の可能性がある症状である。プロペシアやミノキシジル等を用いた投薬による治療法がよく注目されているが、費用対効果というポイントで見るなら植毛のほうがより効果的な対処法といえる

ストリップ

ストリップとは? 

いろいろなニュアンスを持つ英単語であり、もともとは「剥ぐ」「剥く」「取り外す」「奪う」といった語感を持っていた。

植毛手術においては、後頭部および側頭部にあるドナーエリアから切り取った、毛根を含む皮膚組織を意味するために使われている。

昨今は、細長い帯状の形で切り取られることが多くなっている(縦と横の比率が、1:10~20くらいになることも珍しくない)。ストリップのサイズや切り出すヴォリュームについては、ケースバイケースで異なるため担当医とよく相談を重ねて決める必要がある。

ストリップの切除後は傷跡が残るが、経験を積み高度な技術を持っている医師の手に委ねることで、目立たないようにすることが可能となる。